「日中植林・植樹国際連帯事業」北京職業女性代表団

 2017年6月25日から7月1日までの7日間、北京職業女性代表団(団長=毛汛 北京市女医師協会・副会長)が来日した。本団は北京市婦女連合会に所属する若手女性企業家、医療関係者、幼児教育関係者等で構成された計21名で、外務省が実施する「日中植林・植樹国際連帯事業」の一環として招聘した。

 代表団は東京、新潟、千葉を訪問し、植樹活動をはじめ、新潟県中越地震メモリアル施設の視察、企業や関連施設の視察、関係者との交流等を通じて、防災及び環境意識を高めるとともに、日本に対する包括的な理解を深めた。

 

新潟県中越地震の経験と復興を学び、記念植樹で被災地の復興を祈念

 代表団は、外務省による「日中植林・植樹国際連帯事業」の推進に関するブリーフを受けた後、2004年の新潟県中越地震で甚大な被害を受けた長岡市及び同市山古志地域の各拠点を視察した。

 一行は、髙見真二長岡市副市長を表敬訪問し、その後、長岡震災アーカイブセンターきおくみらいにおいて、中越地震に関する全体的な概要と、被災地域の各メモリアル施設や震災遺構をそのまま情報の保管庫とする「中越メモリアル回廊」の取り組みについて紹介を受けた。山古志地域では、震災をきっかけに地域の主婦らが中心となり経営している農家レストラン多菜田を訪問、“命の大切さ、日々の感謝の気持ち” がメッセージとしてこめられた、手作りの山の幸を堪能した。そのほか、河道閉塞により集落ごと水没し、現在も水没家屋が震災遺構として残る木籠メモリアルパークでは、集落の交流の場である郷見庵において、復興に尽力するボランティアの方々とも交流、やまこし復興交流館おらたるでは、全村避難を余儀なくされた旧山古志村の復興の歩みを学んだ。

 団員たちは、山間部で震災に遭った人々の経験や、助け合ってふるさとを再生した“生きる力”に触れ、自分たちのエールが少しでも励みになればと、いまなお国内外で頻繁に発生する自然災害の被災地の一日も早い復旧・復興と日中友好を祈念し、山古志の美しい棚田を見下ろす薬師の陵で、オオヤマ桜を記念植樹した。

 また、東京では、有明清掃工場で日本の環境に配慮したごみ処理システムやリサイクルの取り組みを視察、自分自身や企業活動における環境保護の取り組みについて考える貴重な機会となった。

 

日本のさまざまな分野で働く女性たちと交流

 代表団は、新潟のJA越後ながおかにおいて、農業に従事する女性部組合員が取り組む食農・食育教育や環境保全活動、社会福祉活動などについて理解を深めるとともに、長岡産コシヒカリを使ったおにぎり作り体験も行い、郷土料理を囲んで親睦を深めた。

 東京では、外務省より女性の参画推進に関する外交課題等について紹介を受けたほか、千葉で流通大手のイオン株式会社を訪問、同社が進める女性の活用を含めたダイバーシティの取り組みや、地域にとって利便性の高い多機能複合施設を運営する事業展開について理解を深め、同世代の女性社員とも交流した。

 また一行は、一般社団法人メディカルツーリズム協会及び東京ミッドタウンクリニックより、日本の医療ツーリズムについて説明を受け、東京ミッドタウンクリニックの人間ドックセンターを視察した。日中双方の働く女性の健康管理についても話が及び、女性活躍社会推進の大きな鍵となる社会の環境、政策などについて深く考えるきっかけになった。

 そのほか一行は、都内で皇居、浅草、東京タワー、江戸東京博物館、TEPIA先端技術館を参観、新潟では弥彦神社のほか、包丁メーカーの株式会社タダフサで地場産業であるものづくりの現場を視察、宝山酒造では伝統的な酒蔵も見学した。

 

 帰国前に団員からは、「中越地震の被災地を訪問し、地域の人々が大きな困難を経験してもなお、故郷に対する愛情と情熱、各地から寄せられた支援に対する感謝の気持ちを持って、明るく前向きに日々の生活を営んでいる姿に感動した。今回学んだことをまずは同僚たちに共有し、自身の会社内部から防災や環境意識の啓発に努めたい」「植樹活動を通し、被災地の復興と中日友好を願う私達の気持ちを形に残せたことは意義深い。今回植えた桜の咲く頃に是非また訪れたい」「日本のさまざまな分野・領域で働く女性達と交流し、社会や家庭、組織の中における女性活躍の重要性を再認識した。日本人の真面目さ、おもいやり、仕事等自身の役割に向き合う真摯な態度に触れ、全く新しい日本を知ることができた」等、思い思いの感想が聞かれた。団員それぞれが訪日で得た成果を、今後の職務や生活に生かしていくとともに、中国国内における防災・減災、環境保護、女性活躍推進等の分野で貢献してくれるに違いない。

日程表 参加者の感想

ページトップへ