「日中植林・植樹国際連帯事業」壹基金防災減災訪日代表団

 2017年6月10日から6月18日までの日程で、壹基金防災減災訪日代表団(団長=李弘 深圳壹基金公益基金会 副秘書長)が来日した。本団は、深圳壹基金公益基金会及び防災減災関連の公益団体の青年職員で構成された計30名で、外務省が実施する「日中植林・植樹国際連帯事業」の一環として招聘した。

 代表団は、東京と兵庫を訪問し、阪神・淡路大震災後の日本の防災減災対策や防災教育について学び、防災関連施設、NGO、大学等の訪問・視察を行ったほか、兵庫楽農生活センターで植樹活動に参加した。また、両地で文化や自然、歴史等が体感できる施設を視察し、包括的な対日理解を深めた。

 

日本の防災教育について学ぶ

 代表団は東京で、文部科学省を訪問し「日本の学校における防災教育の展開」についてブリーフを受けたほか、「防災教育チャレンジプラン」の事業概要と事務局運営についてもレクチャーを受けた。また、内閣府と国土交通省が管轄・管理する有明の丘基幹的広域防災拠点及び防災体験学習施設「そなエリア東京」を視察し、日本の防災教育や防災関連施設の設計・建設・運営について理解を深めた。

 

阪神・淡路大震災を踏まえた防災減災への取り組みを視察

 兵庫へ移動し、神戸市消防局と兵庫県立大学減災復興政策研究科では、阪神・淡路大震災の教訓を踏まえた行政・学校の取り組みや、「防災福祉コミュニティ」「減災復興ガバナンス」といった新しい考え方についても理解を深めた。兵庫県教育委員会のブリーフでは、同県の進める防災教育や教職員による震災・学校支援チーム(EARTH)について紹介を受けた。また、2008年の四川大地震の際に現地で支援活動を行ったCODE海外災害援助市民センターからもブリーフを受け、意見交換を行った。それから、NPO法人プラス・アーツを訪問し、同NPOが全国や海外で展開する、楽しみながら防災の知識と技術が学べる新しい形の防災訓練について紹介を受け、その実践の場である「イザ!カエルキャンプ in KOBE」を視察・体験した。この他、人と防災未来センターでは語り部の講話を聴いたり、震災のドキュメンタリー映像を見るなど、さまざまな角度から防災減災への取り組みを視察した。

 

日中交流ゆかりの地で植樹

 代表団はまた、20世紀前半に日中交流に貢献した呉錦堂氏の住居跡に建つ兵庫楽農生活センターで、中国原産の果樹5種類、計15本を植樹した。団員からは「皆で植えた木に花が咲き、実がなるのを楽しみにしている。いつかここに集まり、花が咲くのを見届けたい」との言葉も聞かれ、非常に意義深い植樹活動となった。

 

 そのほか一行は、東京で浅草、皇居・二重橋、東京タワーを、兵庫では孫文記念館、橋の科学館、舞子海上プロムナード、神戸北野異人館、六甲山、灘の酒蔵等を参観し、さまざまな角度から日本の魅力を満喫した。9日間を通して、日本に対する理解や関心を高めるきっかけとなった。

 

 ほとんどの団員は初来日で、プログラムを通じて「日本はトップダウンで防災減災教育を推進しており、一人一人が自分の命に責任を持ち、災害の経験から学び、災害と共生する準備をしていることに、非常に感動した」「植樹や環境・防災分野の視察で、日本人が自然や人に『尊重』の気持ちで接するのを目の当たりにした。日本人は自然を畏敬し、自然と調和するために最大限の努力をしている」などの感想が聞かれた。

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