「JENESYS2017」中国高校生訪日団第1陣

 2017年9月6日から9月14日までの9日間、2017年度中国高校生訪日団第1陣(団長=包 国慶 吉林省教育庁 民族教育処 処長)が来日した。本団は、吉林省・甘粛省・広西チワン族自治区から選抜された高校生と引率の計200名で、外務省が実施する対日理解促進交流プログラム「JENESYS2017」の一環として招聘した。

 訪日団は、東京都をはじめ、コースまたは分団に分かれて千葉県・神奈川県・北海道・長野県・愛媛県・大阪府・京都府を訪問し、さまざまな分野における日本の魅力・強みを体感したほか、高校訪問での交流を通じて、同世代の友好交流と相互理解を深めた。

 

さまざまな角度から日本の都市デザインについて学ぶ

 訪日団は、「都市デザイン」を訪日テーマとし、セミナーでは東京大学大学院工学系研究科都市工学専攻都市デザイン研究室助教の永野真義氏より、「“人間のための都市”とその次へ」というテーマで講義を受けた。講師は、高名な都市デザイナー2人の都市観を紹介し魅力的な都市とは何か、東京駅周辺や横浜、広島県鞆の浦を例に挙げて説明、団員からは自分の故郷の抱える問題についての質問が出るなど、中国高校生にとって、どうすれば未来の街が住みやすくなるかを考える貴重な機会となった。

また、コースまたは分団ごとに、さまざまな角度から日本の都市デザインに関する視察を行った。Aコース第1・2分団は東京電力とパナソニックがタッグでスマートシティの実現を目指し取り組んでいる「IoTストリート計画」について紹介を受け、配電地上機器を活用した「うえのビジョン」を視察した。Aコース第3分団は長野県小布施町の、栗と北斎と花の町として町の地場産業や特徴を活かした取り組みについて理解を深めた。Bコース第1・2分団は日本橋の歴史や再生計画について説明を聞き、新旧建築物が共存している街づくりについて学んだ。Bコース第3分団は大阪で水都大阪を取り戻すための水害対策や景観整備などの紹介を受けた。中国高校生は今回の視察を通じ、都市デザインだけでなく、その街の歴史的背景や関連する問題点についても学んだようだ。

 

高校訪問や文化体験、ホームビジットで交流

 学校交流は、前半は千葉県・神奈川県の高校6校、後半は北海道・長野県・愛媛県・大阪府の高校5校を訪問し、各校で温かい歓迎を受けた。英語・数学・体育・芸術など、さまざまな授業に参加したほか、茶道・剣道・弓道・卓球・サッカー・バスケットボールなどの部活動も体験した。歓迎会や交流会では日中両国高校生が学校生活について発表したり、パフォーマンスを披露するなど、多彩なプログラムに参加した。高校生たちは、お互いの学校生活の違いに驚いたり、英語や筆談、ジェスチャーのほか、スマートフォンを活用して同世代共通の話題で盛り上がり、各校で楽しいひと時を過ごした。

 また、各訪問した地域でYOSAKOIソーラン踊りや、天然藍染、和太鼓の体験、ホームビジット等を行った。中国高校生は、日本の文化や生活体験を通じて、一般市民との交流を深めることができた。

 

 そのほか一行は、国会議事堂や北海道コカ・コーラボトリング札幌工場、長野オリンピックミュージアム、井関松山製造所、ATCエイジレスセンター、金閣寺など、日本の政治、経済、歴史、文化に関する視察・参観を行った。日本文化体験として和風温泉旅館にも宿泊した。これらのプログラムを通して、包括的な日本理解を深めた。

 

 中国高校生からは、「日本独特の風土、礼節に触れ、共通点や相違点を知ることができ、国際的な視野が広がった」「日本高校生たちの笑顔と温かいおもてなし、たった一日の交流のために一生懸命準備をしてくれていたことにとても感動した。昔からの親友のように仲良くなり、忘れられない思い出になった」「日本高校生が積極的に部活動に参加し、伝統文化を大切に継承したり、チーム一丸となって頑張る精神を鍛えていると知り、とても刺激を受けた」「都市デザインの研究が単なる景観や経済効果だけでなく、さまざまな社会問題の解決につながっていることがよくわかった」「帰国後は、もっと中日関係や日本に関するニュースに関心を持ち、友好交流促進に繋がるイベントにも友人を誘って積極的に参加したい」など思い思いの感想が聞かれた。

日程表 参加者の感想

 

 

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