「JENESYS2017」中国高校生訪日団第4陣

 2017年12月5日から12月13日までの9日間、2017年度中国高校生訪日団第4陣(団長=呉秀華 黒龍江省教育国際交流中心 主任)が来日した。本団は、黒龍江省・江西省・貴州省から選抜された高校生と引率の計174名で、外務省が実施する対日理解促進交流プログラム「JENESYS2017」の一環として招聘した。

 訪日団は、東京都をはじめ、コースまたは分団に分かれて茨城県・愛知県・福岡県・長崎県・熊本県・鹿児島県を訪問し、さまざまな分野における日本の魅力・強みを体感したほか、高校訪問での交流を通じて、同世代の友好交流と相互理解を深めた。

 

先端技術と伝統工芸の両面から日本のものづくりについて学ぶ

 本団は、「ものづくり」をテーマとし、セミナーでは大正大学地域構想研究所の北條規教授より「日本のものづくりの発展と精神性について」というテーマで講義を受けた。まず日本のものづくりの特長や全体像について豊富な写真を示して説明された。事例には中国高校生に認知度の高いブランドも含まれ、具体性をもって理解を深めることができた。後半は日本のものづくりの低迷と今後について取り上げ、その背景要因や直面している課題を指摘。さらに解決へ向けた取り組みも紹介され、海外ブランドと伝統工芸品のコラボレーションなど、海外と連携するポテンシャルについても提言した。団員は、高い技術の背景にある職人気質に強く関心を抱き、その継承や精神性が投影された製品の価値について質問が相次いだ。

また、コース・分団ごとにも、先端技術から日本のものづくりに触れた。AコースではTEPIA先端技術館(第1分団)、TOTOミュージアム(第2分団)、ニコンミュージアム(第3分団)を、Bコースではトヨタ産業技術記念館を視察し、日本が誇る先端技術におけるものづくり精神について学んだ。日本文化体験では、絵付け(熊本県人吉市)や草木染め(鹿児島)、名古屋友禅など各地の特色ある伝統工芸を体験をしたほか、工房で製造工程を見学した。その他、福岡では狂言体験を実施、笑いの伝統芸能ならではの所作や装束、ストーリーを通じ、楽しみながら日本人の精神性についても視野を広げた。

 

高校訪問では、職業科交流、バレーボール交流も

 学校交流は、前半に長崎県・熊本県・鹿児島県の6校、後半に茨城県・愛知県・福岡県の6校を訪問。各校とも多彩なプログラムが準備され、温かく迎えられた。さまざまな授業や部活動に参加したほか、歓迎会や交流会では日中の高校生がパフォーマンスを披露したり、お互いの文化や学校生活を紹介した。当初、緊張していた高校生たちも、英語や筆談、ジェスチャーを駆使してお互いのことを知り合うにつれ、急速に距離を縮めて楽しい時間を共有した。夕刻には涙で別れを惜しむほど友情を分かち合うことができた。

このうち職業科の団員で構成された3つの分団(Aコース第1分団、Bコース第1・2分団)は工業高校や商業高校を1校ずつ訪問。加工機械やセメントなど専門技術・素材を用いた実習の授業を体験したり、商品開発チームの企画で製造されたまんじゅうを味わったりした。Bコース第3分団はバレーボール交流を実施。合同練習の後、日中混合チームによる試合も行い、声をかけ合いながら息の合ったプレイで親睦を深めた。

 中国高校生からは、「セミナーを聴いて、日本人の“ものづくり”に対する少しも疎かにしない姿勢があるからこそ、日本製品は世界で人気を博していると感じた」「日本の高校生の笑顔と温かいもてなしに感激した。言葉は通じなくても、互いの心は繋がっていると感じた。別れの際は名残惜しい気持ちでいっぱいだった」「日本の高校生とのバレーボールの交流試合で共に汗を流した。日本高校生が真剣に取り組む姿からも、何事も手を抜かず、完璧を求める日本人の精神性を感じた」「帰国後は、他の生徒達と一緒に訪日中の写真を集め、学内で写真展を開催したい。日本で経験し、感じたことを、先生や友人、家族に共有したい」「日本のものづくり精神を今後の自身の生活に取り入れ、自身の成長に繋げていきたい」など思い思いの感想が聞かれた。

 

日程表

 

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