平成23年度中国高校生訪日団第5陣

言葉でロボットに動きを指示する高橋智隆先生

言葉でロボットに動きを指示する高橋智隆先生

 「21世紀東アジア青少年大交流計画(日中21世紀交流事業)」の一環として、11月8日より16日まで、平成23年度中国高校生訪日団第5陣(馮剛総団長、呉述綱副団長、一行総勢396名)が来日した。同団は北京市、河北省、遼寧省、上海市、江蘇省、安徽省、貴州省、重慶市、陝西省の3市6省から選抜されたメンバーで、Aコース195名を当財団が、Bコース201名を社団法人青年海外協力協会が担当し、各地で交流を行った。
 同団Aコースは11月8日に成田から入国し、8泊9日の日程をスタートさせた。翌9日に外務省を訪問し、セミナーを受講、その後歓迎レセプションに出席した。
 セミナーでは、昨今デザイン性の高い2足歩行ロボットを製作し注目を集めている、高橋智隆 東京大学先端科学技術研究センター特任准教授による「ロボット時代の創造」をテーマとした講演を聞いた。目の前で愛らしい動きをするロボットのデモンストレーションには会場から歓声が沸き、中国高校生たちはロボットが将来人間の暮らしの中でどのような役割を担うようになるのか、目を輝かせて聞き入っていた。
 続く歓迎レセプションはA、B両コース合同で行い、齋木尚子外務省広報文化交流部参事官、李春生中国大使館教育部一等書記官ら来賓を含め、総勢500名近くが一堂に会する盛大な会となった。齋木尚子参事官からは、「復興に向かって歩み始めたこの時期に、お迎えできて本当にうれしい。この機会を通して、力強く復興していく日本を直接見て、感じてほしい。みなさんを通じて中国のみなさんが、復興していく日本への理解が深まることを期待している」と述べた。両国高校生によるパフォーマンスでは、2008年に中国北京市で行われた「2008日中青少年友好交流年」の開幕式典でも演奏経験のある東京都立深沢高等学校和太鼓部が、日本でもトップレベルの迫力あるパフォーマンスを披露した。また中国側は遼寧省瀋陽第三十一中学の高校生が民族舞踊を、陝西省の代表生徒が舞踊と書道を披露し、会場から大きな拍手が送られた。

充実した学校交流とホームステイ

金閣寺を背景に記念撮影

金閣寺を背景に記念撮影

 11日からは4コースに分かれて各地を訪問した。各自治体及び教育委員会、受け入れ校の協力を得て、埼玉、神奈川、愛知、京都、兵庫において学校交流やホームステイを実施した。
 学校交流では、英語や数学、書道、音楽などの授業に参加したほか、着物の着付けを体験したり、日中混合チームでスポーツを楽しんだり、お互いの文化や習慣の違いを話し合うなど、さまざまなプログラムに参加して、同世代の日本高校生との親睦を深めた。
 今回訪問した学校には、これまで本交流計画の派遣事業で訪中したり、あるいは学校の海外研修プログラムに参加経験のある日本高校生も多く、プログラムのさまざまな場面で積極的に中国高校生に話しかけ、中国高校生たちもとても親しみを持って接していた。初めて中国高校生たちと触れ合う日本高校生たちも、中国高校生たちの普段の学習時間の長さと宿題の多さに驚嘆したり、好きなアニメや音楽といった共通点を見つけて盛り上がったり、英語や身ぶり手ぶり、筆談に加え、“笑顔”の共通言語を駆使し、どの学校も楽しく充実した時間を過ごした。
 ホームステイでは、日本の友人、お父さん、お母さんたちに家族のように温かく迎えられ、いっしょに鍋料理やたこ焼き作り、バーベキューを楽しんだり、ドライブやショッピングに出かけるなど、それぞれの家族団らんを満喫していた。1泊または2泊という短い時間ではあったが、別れの場面では、涙を浮かべながら抱き合って別れを惜しみ、日本語で何度も「ありがとう」と心からの感謝の気持ちを伝える中国高校生もいた。
 ホストファミリーとなった日本の高校生は、「こんなに近い中国のことでさえ、私は何も知らないのだとわかった。文化やその意味を知らないと、相手の行動を不審に思ったり誤解したりするので、他国について知ることはとても大切で自分の文化を伝えることも大切だと思った」、「多くの中国人が日本を嫌っていて、敵対心を持っていると思っている人が多いが、それは明らかに間違いだと彼との会話で確信した」、「たった1泊だけとは思えないほどの、友情が芽生えた。何かが繋がっている気持ちになれて、本当に嬉しかった」などと話していた。身を持って、日中青少年交流の意義や草の根交流の重要性を理解してもらえたプログラムとなった。
 そのほか一行は、世界遺産の金閣寺や清水寺をはじめ、浅草、琵琶湖、大阪城など各地の名所旧跡や自然景勝地を参観したほか、和箸作り、友禅染めなどの体験を通し、日本の伝統文化の一端に触れた。また環境・防災学習として、東京の消防博物館、有明水再生センター、兵庫の人と防災未来センター、愛知の名古屋南陽工場を参観した。
 全ての交流プログラムを終了し、Aコース195名は多くの思い出を胸に、11月16日に関西空港より帰国の途に着いた。本事業の実施にご協力頂いた外務省、文部科学省、中国大使館、各自治体・教育庁・教育委員会、学校関係者、受入関係機関等の皆様に厚く御礼申し上げたい。

(総合交流部)

日程表 参加者の感想

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