平成23年度中国社会科学院青年研究者代表団第3陣

歓迎レセプションにて中国社会科学院より62日中友好会館へ記念品が贈呈された。(左)房寧代表団団長、(右)村上立躬理事長

歓迎レセプションにて中国社会科学院より62日中友好会館へ記念品が贈呈された。(左)房寧代表団団長、(右)村上立躬理事長

 2月26日から3月3日までの日程で、平成23年度中国社会科学院青年研究者代表団第3陣(団長=房寧・中国社会科学院政治学研究所所長、副団長=王鐳・中国社会科学院国際合作局副局長)が来日した。
 本団招聘事業は、当財団が外務省から委託を受け実施したもの。一行は、中国社会科学院及び地方の社会科学院に所属する若手研究者51名で構成され、「地方自治」及び「環境経済」をテーマに2グループに分かれ、埼玉、千葉、東京、神奈川のほか京都を訪問した。
 2月27日夕刻に行われた当財団主催の歓迎レセプションは、村田直樹外務省広報文化交流部長、文徳盛中華人民共和国駐日本国大使館政治部参事官らが出席し、総勢130名で賑やかに行われた。村田広報文化交流部長の歓迎の言葉に続き、房寧団長は、本年が日中国交正常化40周年であることに触れ、「代表団は両国が国交回復した後に生まれた世代。先達に続き、日中友好を更に発展させてくれることを期待する」と述べた。

地方自治をテーマに活発な意見交換
 房寧団長以下地方自治分団26名は、総務省では、日本の地方自治の現状と課題についてブリーフを受け、地方自治の全体像を理解。また、牛山久仁彦明治大学政治経済学部教授との交流では、より具体的に住民生活と地方自治について講義を受け、中国側も中国の地方自治制度について発表を行った。
 首都圏ではその他、さいたま市と松下政経塾を訪問。さいたま市では、清水勇人市長を表敬訪問の後、小グループに分かれて市議会議員と意見交換を行った。地方議会の仕組みや、議員と市民との関係、選挙について等、多くの質問が出た。松下政経塾では、現役塾生4名と入塾動機や、進路希望、なぜ政治に興味を持ったのか等、率直な意見交換を行い大いに盛り上がった。
 京都府では、山田啓二知事を表敬訪問。山田知事は日本の地方分権について触れ、今後は日中の地方都市間でも活発に交流をしていきたいと述べた。
 その他京都では、障害者雇用と就労の現場を視察するため、オムロン京都太陽株式会社を訪問。日本企業の社会的責任について理解を深めた。また今川晃同志社大学政策学部教授との交流では、教授が実際に関わってきた地方都市のまちづくりについて話題が盛り上がり、房団長からは今後、まちづくりについて日中で合同研究を行っていきたいという希望が述べられた。

環境と経済の両立をテーマに交流

環境経済分団が㈱日立産機システム習志野事業所を視察

環境経済分団が㈱日立産機システム習志野事業所を視察

 王鐳副団長以下環境経済分団25名は、環境省にて国の施策の理解を深めるとともに、地方自治体の例として環境モデル都市である京都市を訪問。天ぷら油を回収・燃料化し利用する取り組み、ボランティアを活用した環境教育施設などを視察した。また、企業の取り組み例として株式会社日立産機システム習志野事業所を視察、省エネを徹底した工場経営・管理に関し団員からは質問が相次いだ。
 研究者交流では、細田衛士・慶應義塾大学経済学部教授、諸富徹・京都大学大学院経済学研究科教授からそれぞれ資源循環型社会、気候変動政策に関し講演を聞いた後意見交換を行った。国土が狭くゴミ処理問題として市民の視点からスタートした日本のリサイクルの歴史・現状、そして日本の排出権取引制度の議論状況は、国情は違えども中国にも多いに参考になるとして団員からも活発に意見が出された。
 また、東京財団では、「東日本大震災後の環境政策」、「中国第十一次五カ年計画以降の汚染物質排出削減政策」について日中双方から基調発表があり、これを踏まえ、日中の研究者が自由に意見交換を行った。
 両分団ともに共通のテーマでの質疑・意見交換はいずれも予定時間を超えて活発に行われた。一行は、このほか国会議事堂、憲政記念館を参観したほか、京都市内で世界文化遺産である清水寺や古くからの建築様式である町屋を参観するなどし、京文化を体感した。
 3月2日に京都市内で行われた歓送報告会には、京都での交流先の関係者を始め、同財団からは谷野作太郎副会長、村上立躬理事長も出席し、和やかな会となった。訪日を締めくくり、団員代表が、日本に対する印象や専門交流に関し「日本の最先端技術にふれることによって視野が広がった。この知識を是非今後の自身の研究に役立てたい」、「日中両国は少子高齢化など、現在同じような社会的問題に直面していると分かった。これから共に手を携え研究協力をしていきたい」と感想を述べた。
 代表団はすべてのプログラムを終え、3月3日に関西空港より帰国の途についた。本代表団の受け入れにご協力下さった外務省及び関係機関・大学等の皆様に、この場を借りて厚く御礼申し上げたい。

(総合交流部)

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