新時代を担う日中友好の架け橋に

「JENESYS2019」香港・澳門高校生訪日団

 2019年12月10日から12月18日までの9日間、香港・澳門高校生訪日団(香港団団長:林日豊 獅子会中学 校長、澳門団団長:曾紀川 鏡平学校 副校長)が来日した。本団は、香港・澳門から選抜された高校生と引率の計75名(香港団50名、澳門団25名)で、外務省が推進する「JENESYS2019」の一環として招聘した。訪日団は、東京都をはじめ、大阪府・奈良県・愛媛県・三重県・愛知県を訪問し、社会、文化、歴史、科学技術等、さまざまな分野における日本の魅力・強みを体感したほか、高校訪問や一般家庭でのホームステイでの交流を通じて、友好交流と相互理解を深めた。

 

日本のものづくりについて学ぶ

 訪日団は、大正大学地域構想研究所 北條 規教授より、「Made in JAPANに息づく日本文化と精神性」というテーマで講義を受けた。講師は日本のものづくりの特徴や精神性について説明し、質疑応答では多くの質問があがった。また、香港団はパナソニックミュージアムを、澳門団はトヨタ産業技術館を視察し、日本の代表的企業のものづくりについて学んだ。

 また、香港団は吹田市資源リサイクルセンターとしながわ防災体験館を、澳門団は名古屋港防災センターと葛西水再生センターを視察した。防災施設では消火訓練やAEDの使用方法を学んだほか、環境施設ではごみの分別やリサイクル方法、環境保全について理解を深めた。

 

高校生交流やホームステイを体験

 学校交流は、前半は大阪府・三重県の高校3校、後半は愛媛県・愛知県の高校3校を訪問し、各校で温かい歓迎を受けた。英語・体育・古典・書道・音楽など、さまざまな授業に参加したほか、かるた・剣道・弓道・茶道などの部活動を見学・体験した。交流会ではパフォーマンスを披露したり、一緒にゲームをするなど、多彩なプログラムに参加した。高校生たちは、英語やジェスチャーのほか、筆談、スマートフォンの翻訳アプリも活用して交流し、バディとなった生徒どうし連絡先を交換するなど、各校で密度の濃い時間を過ごした。

 また香港高校生は奈良県飛鳥地区、澳門高校生は三重県大紀町を訪問し、1泊2日のホームステイを体験した。各家庭で料理の手伝いをしたり、遺跡巡りや、和服の着付け体験など香港や澳門ではできない体験をしたりして、日本人の生活、文化について理解を深めた。

 

 滞在を通して香港・澳門高校生からは、「学校交流で日本の高校生と一緒に授業を受けたり、部活動体験をすることができ、とても嬉しかった」「ホームステイでは夕食作りや家事手伝いをして、家族の一員として迎えられたことに感動した」「セミナーを受講し、日本のものづくりにおける強みや精神性について理解を深めることができた」「帰国後はSNSなどで今回の経験を家族や友達に共有したい」など思い思いの感想が聞かれた。

日程表 参加者の感想