新時代を担う日中友好の架け橋に

「JENESYS2019」中国社会科学院青年研究者代表団 フォローアップ オンライン交流 第1回

 2020年10月23日、「JENESYS2019」中国社会科学院青年研究者代表団 フォローアップ オンライン交流 第1回を開催した。本交流は、2019年度に実施した対日理解促進交流プログラム「JENESYS2019」のフォローアップの一環として実施した。

 2019年5月に招聘した中国社会科学院青年研究者代表団第1陣は、「生態環境保護」を訪日テーマとして、ゼロ・ウェイスト、彩事業等に取り組む徳島県上勝町を視察した。今回のオンライン交流には、代表団の団員と受け入れ先である徳島県上勝町の関係者計8名が参加し、テーマに関する交流を行った。

 中国側は、帰国後に作成した訪日活動の報告書や、訪日の成果から発展した活動内容、ゴミ分別に関する中国の現状について発表した。また、交流に先立ち団員は、訪日時に得た知識や情報を帰国後に報告・活用した中で新たに出た疑問について、「北京で今年5月に始まった生活ゴミ強制分類制度は監督管理が厳しくなかなか進展しない。上勝町ではどのような対策を行ったのか」「ゴミゼロに向けた取り組みにより、買物の際によく考えるようになったとのことだが、消費意欲低下の原因になるのではないか」「上勝町のゴミ分別制度は、一般的な基準より厳しいが、法律・法規に権限を授けたのか、それとも全住民の自治によるものなのか」などの質問を出し、それに日本側は回答するとともに、新型コロナウイルスの影響による問題や新たな取り組み等、上勝町の現状についても発表した。日中双方の発表後に質疑応答を行い、日中のゴミ分別の取り組み状況や環境保護につながる活動について活発な意見交換ができた。

 

 中国側参加者からは、「今回のオンライン交流で、上勝町のゼロ・ウェイストへの理解が更に深まった。将来、中国でもゼロ・ウェイストが実現できると信じている」「上勝町の企業は、新型コロナウイルスで経済的な影響がでているなか、新たな市場の開拓や新製品の開発等を行っていることを知った。この精神や方法は、中国やその他の国・地域の企業にも参考になると思う」などの感想が聞かれ、環境意識が高まりつつある中国の研究者が、上勝町の取り組みを興味深く聞いたことがうかがえた。また、日本側参加者からも「海外の研究員の方が上勝町の取り組みに関心を持ち、自国をよりよくするための参考にしようと考えてくれることを嬉しく感じた」「中国の最新情報が聞けて参考になった」といった感想が聞かれ、日中双方の参加者が、新たな見解や発見を得て、相互理解を更に深めることができた。

オンライン交流参加者による記念撮影

オンライン交流参加者による記念撮影