新時代を担う日中友好の架け橋に

「JENESYS2019」中国社会科学院青年研究者代表団 フォローアップ オンライン交流 第2回

  2020年11月13日、「JENESYS2019」中国社会科学院青年研究者代表団 フォローアップ オンライン交流 第2回を開催した。本交流は、2019年度に実施した対日理解促進交流プログラム「JENESYS2019」のフォローアップの一環で、10月23日の第1回に続き実施した。

 2019年10月に招聘した中国社会科学院青年研究者代表団第2陣は、「高齢化社会対策」を訪日テーマとして、社会保障制度や世代間問題などについても研究を進める一橋大学 経済研究所を訪問、双方の研究内容について発表し、意見交換を行った。今回のオンライン交流には、代表団の団員と一橋大学 経済研究所の関係者計11名が参加し、訪日交流時のテーマに関し、更に踏み込んだ交流を行った。

  交流に先立ち、日中双方より、訪日交流時のテーマに対し、更に聞きたい内容や、高齢者をとりまく社会において新たに生じた質問を提出し合い、その質問に回答する形で交流が進められた。中国側からは、「日本で高齢者の就業率が低下したのはなぜか」「独居老人に対してどのような支援を行っているか」「社会保険制度に対する若者の考えを知りたい」などの質問が投げかけられた。日本側からは「一人っ子政策のもとで若年労働者が介護を行う現状やダブルケアについて」「都市部と農村部の介護体制の違い」「中国人の終活に対するとらえ方」などの質問が挙がった。相手国の高齢者の動向や支援制度、その根底にある価値観などを理解しようとする姿勢が伺えた。

 交流終了後、中国側参加者からは、「訪日1年後に、オンラインで日本側関係者と再会でき、非常に嬉しかった。一橋大学からの回答は専門性が高く、多くのことを学び、高齢化問題について深く考えさせられた」「今回のオンライン交流は、とても意義があった。両国の研究者から、新型コロナウイルス禍という特殊な状況下での高齢化問題に対する対策と新たな見解を聞くことができた。研究者間のフォローアップ交流は必要だと感じた」などの感想が聞かれ、近年高齢化問題が顕在化しつつある中国における日本の高齢化対策への関心の高さがうかがえた。また、日本側参加者からも「前回の報告に関して、お互いに理解が深まったと思う。中国社会科学院の皆さんは、私たちの質問に真摯に答えてくれた。高齢化の圧力や家族介護の問題は、日本に比べて中国ではまだ深刻でないという印象を受けた」などの感想が聞かれ、日中の参加者双方が、高齢化社会に向き合い、互いに理解を深めながら、新たな視点や気づきを得ることができた。

 オンライン交流参加者全員で記念撮影

オンライン交流参加者全員で記念撮影