新時代を担う日中友好の架け橋に

中国大使館主催「未来へつなげ、震災で結ばれた若き絆」中日青年オンライン交流会を後援

2021年3月7日、中華人民共和国駐日本国大使館主催による中日青年オンライン交流会が 開催された。本交流は「未来へつなげ、震災で結ばれた若き絆」と題し、東日本大震災から10年の節目に、震災を機に結ばれた日中の若者の絆をさらに強固なものとし、両国の若き世代の交流と相互交流を深め、次代を担う日中友好の継承者を育成すべく企画された。当公益財団は後援団体として日本側参加者への呼びかけを行い、宮本雄二会長代行がビデオメッセージを寄せた。

メインプログラムである青年交流会には、震災直後に当公益財団が実施した「平成23年度 日本高校生訪中代表団第3陣」と「平成24年度東日本高校生訪中代表団」の日本側参加者5名が出席し、同訪中団の学校交流やホームステイ等で交流した中国側参加者5名と、当時の思い出や10年の歩みをたどりながら、現在の仕事や将来の展望、震災や友好への思いを分かち合った。

震災当時、高校生だった参加者の多くは社会人となった。交流当時、日本側参加者は岩手県、宮城県からの参加で、中国側は陝西省、上海市で訪中団を受け入れた。日本側参加者の報告によれば、それぞれが被災経験や中国との“出会い”をバネに進路を選び、地元の復興発展や得意の分野で活躍している。中国側参加者にとっても、日本との“出会い”はかけがえのない思い出となっており、お互いの存在を未来を拓く拠り所にしてきたことが存分にうかがえた。

仕事の都合で出席できなかった日本側参加者2名からも、動画やプレゼンテーション資料によるメッセージが届けられた。そのうちの一人は、当時、ホームステイ先でほとんど英語を話せなかったことから、一念奮起して英語を習得したという。「もう一度、彼に会って語り合いたい」との強い思いを受け、中国大使館がその友人を探し当て、連絡先を交換するという喜ばしい後日談も生まれた。

宮本雄二会長代行はメッセージの中で「2008年に四川大地震、2011年に東日本大震災が起きた時、日本と中国が相互に助け合い、心を近づけた」事実を振り返るとともに「この交流をきっかけに、防災分野における今後の日中協力にも期待する。さらにアジア、世界への協力へと繋がっていくと思う。防災は感染症同様、人類社会が共に手を携えて闘わなければならない相手だからである」と日中協力が世界の協力への布石ともなる重要性を述べた。青年参加者がこの先10年、また10年も日中友好を牽引し、ひいては世界の人々をつなぐ役割を担ってくれることを願ってやまない。

「加油(ジャーヨウ)!」の掛け声で、拳を上げて記念撮影

「加油(ジャーヨウ)!」の掛け声で、拳を上げて記念撮影