新時代を担う日中友好の架け橋に

「JENESYS2021」 日中高校生オンライン交流 (テーマ:芸術)

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 【映画祭】フィリピンの高校生と映画談義

【学校交流】交流を終えて笑顔でピース

 

 

実施概要

(1)第14回アジア国際子ども映画祭

実施日:

2022年3月8日(火)16:10~18:00

2022年3月9日(水)16:00~17:25

 

内  容:

【1日目】映画祭の紹介、過去作品の鑑賞・意見

             交換など

【2日目】南あわじ市(訪問予定地域)の地域理解

             講義・交流

参 加 者:

【中国】北京師範大学附属実験中学 高校生 10名

 

(2)学校交流

実 施 日:2022年3月15日(火)15:00~17:30

内  容:

動画またはPPTによる互いの学校や地域の紹介、グループ交流、部活動紹介など

 

参 加 者:

【中国】北京師範大学附属実験中学 高校生 10名

【日本】成進高等学校       高校生 10名

 

主  催: (公財)日中友好会館

協力機関: 中国教育部

実施方法:

Web会議システム「Zoom」を使用したオンライン交流

 

 コロナ禍の下で対面での交流が叶わない中、日本と中国の高校生がオンラインによる交流を行いました。オンラインで開催される「第14回アジア国際子ども映画祭」に参加するほか、日本の高校生と動画による相互紹介を中心としたオンライン交流を実施。これらの交流活動を通じ、相互理解と友好促進を図ることを目的として実施しました。

【映画祭・1日目】「心の中に内視鏡を」を意識しながら作品を鑑賞

 本映画祭の杉良太郎名誉会長がビデオメッセージで熱く呼びかけた「子どもの心の中に内視鏡を入れましょう」「映画らしい映画を撮ろうとするのではなく、本当に自分たちが思ったところへカメラを向けて」「字幕やテロップに頼りすぎず、映像だけでも分かるような」との趣旨を受け、第13回の入賞13作品を鑑賞し、数カ国の代表生徒が感想を披露しました。中国の代表生徒も発言。技術面に着眼し、「特にモーションキャプチャーの作品は独創的で、とても刺激を受けた」と述べました。このほか、中国高校生は2グループに分かれ、それぞれフィリピンとシンガポールの生徒と鑑賞作品や映画について意見交換をしました。

【映画祭・2日目】コアラの“広報大使”も登場し、淡路島の魅力をわかりやすく紹介

 南あわじ市より、初日に南あわじ市長の挨拶でも紹介された食の特産品・自然・伝統文化を中心に、観光資源の観点から南あわじ市と淡路島が魅力的に紹介されました。盛りだくさんの写真にイラストを交え、バーチャルツアーのような感覚を味わうことができました。農業公園のマスコットキャラクター、コアラの「こあらん」も登場し、淡路瓦で瓦割りに挑戦するなど、ユーモラスにサポートを務めてくれました。最後にはクイズ形式のおさらいもあり、楽しみながら学べる地域理解の機会となりました。

【学校交流】生徒代表挨拶、学校・地域の紹介

 まず、日中双方の生徒代表が挨拶をし、続いてそれぞれの学校所在地域の概要や学校生活について紹介しました。日本高校生は動画で、地域の特産品や伝統行事「山焼き」について、中国高校生はPPTや写真を使いながら、学校行事や校内施設、課外活動のほか、中国の世界的に有名な映画監督や映画作品、伝統芸能、特徴のある北京市内の建築物やモダンな街並みについて紹介しました。

【学校交流】グループに分かれて直接交流

 参加生徒は日中混合の約10名ずつのグループに分かれて交流しました。自己紹介の後のフリートークでは、好きなスポーツ・映画作品、流行や地域紹介で紹介された食べ物など、高校生ならではの話題で盛り上がりました。

プログラム

(1)第14回アジア国際子ども映画祭

【1日目】

①開会、事業説明、記念撮影

②過去作品の鑑賞、全参加者で感想をシェア

③他国との意見交換(グループ交流)

【2日目】

①開会、南あわじ市の紹介

②質疑応答による交流

③記念撮影

 

(2)学校交流

①生徒代表挨拶 日本高校生代表、中国高校生代表

②学校所在地域紹介及び日本の高校生活紹介(動画)

③質疑応答

④学校所在地域紹介及び中国の高校生活紹介(PPT)

⑤グループ交流

 2グループに分かれ、自己紹介のほか、文化・部活動・流行についてフリートークを行った。

⑥意見・感想発表

 

 

参加者の感想

【中国高校生の感想】

◆ 北京師範大学附属実験中学 高校生

日本語の文法と日本の習慣について更に深く知ることができました。たとえば、日本の高校生のカリキュラムや昼食、体育の授業等について知ることができました。日本の習慣と文化についても、更に深く知ることができました。また日本へ行ける日をとても楽しみにしています。

 

◆ 北京師範大学附属実験中学 高校生

さまざまな国・地域の生徒と知り合うことができ、課外活動の過ごし方や映画文化がずいぶん異なると感じました。学校交流のグループ交流では、映画文化については思ったほどは広範に国際交流できませんでしたが、少しでも共通の趣味を持つ人同士なら、すぐに仲良くなれると感じました。

 

◆ 北京師範大学附属実験中学 高校生

食や映画等の文化は、日中間で一定の交流と浸透があることが分かり、日本の高校生の学校(授業、部活動)、南あわじ市の習慣や文化について理解することができました。

 

◆ 北京師範大学附属実験中学 高校生

日本の郷土料理、特色ある文化、動植物、自然環境について知ることができました。日本の子どもたちの目に映る世界、日本の子どもたちの目に映る中国、多くの国の子どもたちが撮影した映画作品を観ることができました。

 

◆ 北京師範大学附属実験中学 高校生

 日本の映画に対する考え方は独特だと感じました。ただ完璧に撮影された映画を観たいのではなく、子どもたちが心の中で何を考えているかを知り、そこから社会状況と世界の変化を見い出したいのだと感じました。また、文化の違いによる映画文化の違いについても深く理解し、日本の文化についても深く理解することができ、とてもためになりました。

映画については、もっと話したかったし、もっと鋭い日本映画の考え方にも触れてみたかったです。

【日本高校生の感想】

◆ 成進高等学校 高校生

今回の交流会でとても良い経験をさせていただきました。まず海外の方とお話しする機会がなく、またコロナ禍でもあり、外出する機会も少ない中、中国の方とお話しできて、いろいろなことを学べました。日本と中国の文化の違いや食べ物、学校での過ごし方など、似ているようで違っていたり、まったく一緒だというものもあれば、まったく違うというものまであり、聞いたり質問するのがとても楽しかったです。僕が一番びっくりしたのは部活動の数の違いでした。僕らの高校は6個ぐらいに対して中国では100個以上あると聞いてびっくりしました。どのような部活があるのか、とても気になりました。また食文化も似ているものもあり、中国でも日本の料理がいっぱい知られていて、とてもうれしく思いました。短い時間ではありましたが、中国のいろいろなことを知れてよかったなと思います。

◆ 成進高等学校 高校生

私は今までに海外の方と長時間お話しさせていただくという経験がなかったので、まず海外の、それも同世代の方とお話しするという貴重な機会をいただけたことに、交流をする前からうれしさとワクワク感でいっぱいでした。グループに分かれてから本格的にさまざまな分野の話が飛び交い、相手側の生徒から積極的に質問をしてくださり、その場で即興で答えるのはもちろん大変でしたが、それ以上に自身の文化にここまで関心を持ってくださっているのが、とてもうれしかったです。質問をくださる中で「これは文化の違いならではの質問だな」と感じたのは、「日本のアニメなどは続編などが多く制作されているが、それはそういう流行り、文化なのか」という質問です。自分自身、そのようなことは疑問に思ったことはなく、続編があるのは当たり前という世界で生きてきましたが、確かに続編というものがあまり出ないという国からすれば、疑問に思う部分だったのかもしれません。それは、このことに関してだけではなく、他のことにも同じことが言え、育った環境、文化が違えば見え方も感じ方も変わるのは当たり前だなと改めて気づかされました。だからこそ、今回の交流では私の想像していた質問とは違う視点からの質問で、答える自分自身も新たな物事の見方を学べてとても新鮮でした。自身にとって、とても思い出深い楽しい経験ができました。

◆ 成進高等学校 高校生

今回、中国の学生とオンライン交流をして感じたことがいくつかあります。1つ目は、中国の方々は1つの映像に対していろんな質問をしてくださいました。その時、私は中国の方々は日本の映像への興味関心がすごいなと感じました。

そして、中国では宮崎駿監督の作品や太宰治の作品が知られており、更には『花束みたいな恋をした』という映画を観てみたいという声が聞かれ、作品・映画は世界共通のものなんだなと感じました。後半、質問タイムをした時、「日本では中国のものが流行ったりするから、今中国では何が流行っているのか教えてほしい」と聞いたら、「中国ではTIKTOKで観たものが流行ったりしている。逆に日本で流行っているものは」と聞かれました。互いに他の国の流行っているものに興味を持つことは良いことだと感じました。言葉も文化も違う国なのに、互いの国が分かる映画・作品・芸術はすごい共通点だなと知ることができた交流でした。