2011日本青年メディア関係者訪中団

 2011日本青年メディア関係者訪中団(一行計34名)が、2011年12月19日から12月25日の日程で訪中した。同団は、武田勝年当財団常務理事を団長とし、遠山茂副団長(外務省アジア大洋州局中国・モンゴル課地域調整官)のほか、全国から集まった新聞、放送、雑誌、広告等の青年メディア関係者で構成された。

 同団の派遣は、2010年5月の温家宝総理来日時の日中首脳会談において、温総理より日本のメディア関係者及び社会科学研究者の招聘が表明されたことに基づき実現したもので、当財団が外務省の委託を受け実施、中国側は国務院新聞弁公室が受け入れを担当した。日中青少年交流事業として、同弁公室招聘による日本メディアの団としては、今回が初めての派遣となった。

 訪中団は「日中協力」をテーマとし、北京市、遼寧省瀋陽市及び大連市を訪問、中国メディア関係者や日本研究者と率直に意見交換を行ったほか、中国を代表する大型企業やコミュニティー等を視察して、中国のメディア事情はもちろんのこと、中国の発展状況や人々の暮らしについて理解と知識を深めるとともに、関係者との友好を深めた。

王仲偉国務院新聞弁公室副主任(右)と会見する武田勝年訪中団団長(左)

王仲偉国務院新聞弁公室副主任(右)と会見する武田勝年訪中団団長(左)

 20日夜には、国務院新聞弁公室主催の歓迎宴が開かれ、王仲偉副主任から「国と国との付き合いは、つまるところ国民同士の付き合いである。日中の国民関係の強化のため、とりわけメディア同士の交流を深める必要がある」と歓迎の挨拶があり、続き武田団長からは「我々の今回の訪中テーマは日中協力。短い訪中期間であるが、メディア分野もさることながら歴史や文化にも触れ、また関係機関と十分な議論を行って中国への理解を深め、日本に持って帰り伝えたい」と挨拶が述べられた。

 北京では、最初の交流として人民日報社を訪問。何崇元副社長より概要説明を受けた後、人民網のスタッフらと意見交換を行い、インターネットメディアの現状について団員から多くの質問が出た。

 21日午前に行われた日中メディア関係者座談会では、北京大学新聞・伝播学院の程曼麗教授による中国メディアの変遷と現状についての講演を聞いた後、日本駐在経験のある新華社、中国国際放送等のメディア関係者とグループに分かれ自由に意見交換を行った。中国側参加者はみな日本語が堪能であり、中国で利用者が急増しているミニブログ「微博」やメディアの規制について等、活発な意見交換が繰り広げられた。

 同日午後訪問した中国社会科学院日本研究所では、李薇所長以下3名の日本研究者らの発表を聞いた後意見交換を行った。2010年の尖閣諸島沖での漁船衝突事件をめぐるその後の日中の対応の在り方や、北朝鮮の金正日総書記の死去を受けての今後の動きなど、メディア関係者ならではの質問が相次いだ。

 22日には、瀋陽市へ移動、中国を代表する大型企業である瀋陽機床集団と遠大企業集団を訪問した。いずれも急速に世界へと進出し成長を遂げている企業であり、中国の経済発展ぶりを印象づける訪問となった。

遼寧ラジオテレビメディア集団を視察

遼寧ラジオテレビメディア集団を視察

 また、遼寧省新聞弁公室主催の歓迎昼食会、夜には王凱瀋陽市副市長主催の歓迎宴が行われた。23日は、遼寧ラジオテレビメディア集団を訪問。中国青年メディア関係者代表団の既参加青年も同席して意見交換が行われた。

 午後には、瀋陽市から大連市まで鉄道で移動した。4時間半の長旅であったが、列車内で乗客と交流したり、また車窓の景色から一般市民の日常を垣間見る貴重な体験となった。

 大連市では、天興コミュニティーを訪問。合唱、ダンス、切り絵等中高年のグループ活動や、演技の練習をしている子供たちに触れ、生き生きと活動している住民の様子を見学した。

 このほか、中国滞在中、北京では故宮博物院及び中国国家博物館、遼寧省では瀋陽都市計画展覧館と旅順の203高地を参観し、中国の悠久の歴史を体感することができた。

 訪中団は12月25日に全日程を終了し、無事に帰国した。団員からは、「経済だけでなく考え方や報道も自由度が増していることを感じた」、「実際の中国を体験したことがなく誤解している日本人が多いと思うので、自分達メディアの役割が大きいことを再認識した」といった感想が聞かれ、訪中を通して大きな成果を得られたことがうかがえた。

 最後に、今回の訪中にあたり、ご指導ご協力いただいた関係者の皆様に厚くお礼申し上げたい。

(総合交流部)

日程表  参加者の感想

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