「JENESYS2.0」中国大学生訪日団第3陣

  7月21日から7月28日までの8日間、中国大学生訪日団第3陣(団長=王占起 中国日本友好協会・政治交流部部長)が来日した。本団は、中国で開催された日本語スピーチ大会及び日本語作文コンテストで入賞した北京の大学生と引率の、計31名で、外務省が実施する「JENESYS2.0」の一環として招聘した。

 訪日団は、東京をはじめ、茨城県、京都府、大阪府を訪問し、日本の大学生と交流したほか、企業視察、地方自治体によるブリーフなど「クールジャパン」をテーマにさまざまなプログラムに参加し、政治・経済・歴史・文化・社会に関する包括的な対日理解を深めた。

 

日本人のコミュニケーションを学ぶ

 訪日団は外務省において、中央大学文学部の宇佐美毅教授より「映像メディアに見る日本人のコミュニケーション」というテーマで、ドラマや映画を素材に、一般的に“感情表現がわかりづらい、表現が曖昧”といわれる日本人のコミュニケーションの特徴について講義を受けた。感情を直接的に表わさない日本人に冷たさや距離を感じることもあったという団員もおり、日本語を学ぶ学生として、日本人独特の考え方を理解する良い機会となった。

 

日本の大学生と交流、同世代の友情を育む

 茨城では筑波大学を訪問し、外国人に対し日本語や日本文化を教える日本語教師を目指して学ぶ日本語・日本文化学類の学生と交流した。団員たちは茶道を体験した後、交流会に参加、得意の日本語能力を発揮して、お互いのキャンパスライフやポップカルチャーについてなど、同世代共通の話題で盛り上がった。その後、ボランティアの説明を受けながら一緒に図書館を見学した。研究のための充実した環境・設備に、団員たちは感心していた。

 京都では、日中の友好交流活動に取り組んでいる学生団体である、日中学生会議と日中学生交流団体freebirdのメンバーを中心とした日本の学生たちと交流した。清水寺を訪れ、日本の学生に清水寺の由来やお参りの作法、おみくじなどについて紹介してもらいながら参観した。その後、交流会場に移動し、グループごとにテーマを決めて意見交換した。各グループのテーマは、「幸福感」「人生観(結婚観)」「中国のメンツ文化と日本の空気文化(空気を読む・読まない文化)」「学生生活の違い」「価値観の違い(恋愛観)」などさまざまで、約1時間半にわたり意見交換をした後、成果を分かち合った。各グループともホワイトボードを使用したり、寸劇を交えるなど、工夫を凝らして発表していた。最後は夕食をとりながら更に交流を深めた。

 これらの交流活動を通じて団員たちは、日本の同世代に対する理解を深め、意見の違い、あるいは共通点を改めて認識し、友情を育んだ。

 

宇宙開発から介護まで、最先端技術に触れる

 一行は、クールジャパンの一端である日本の最先端技術に関する参観を行った。

 まず、JAXA筑波宇宙センターを訪れ、展示されている人工衛星やロケット、国際宇宙ステーション内に設置されている日本の実験棟「きぼう」の実物大モデルなどを見ながら、日本の宇宙開発やそれを支える人々の努力について説明を受けた。

 京都では、オムロンコミュニケーションプラザを訪問し、「安心、安全、健康」をテーマに社会に貢献し続けている同社の歴史や技術開発について、説明を受けながら参観した。また障害者雇用に関する取り組みも紹介され、団員の関心を集めていた。

 大阪のATCエイジレスセンターでは、高齢者や障害者の生活を支援する製品や、介助者・介護者の負担を軽減する技術に関する説明を受けた。車椅子に乗ってのドアの開閉や、足におもりや動きを制限する装置を付けて高齢者が歩く際の不自由さを実際に体験した。

 団員は、日本は宇宙開発だけでなく、高度な技術を広く市民生活にまで応用し、高齢者や障害者の立場に立った製品作りにも生かしていることに感銘を受けたとの声が多かった。

 

 そのほか一行は、京都府政ブリーフィングにおいて、京都府の留学生支援の取り組みや、映画やマンガ、ゲームなど幅広いジャンルで高水準のコンテンツが揃う「京都の強み」を活かしたクールジャパン政策について紹介を受けた。金閣寺、嵐山、京都国際マンガミュージアムなどを参観したほか、伝統的な家屋や生活の様子が残る京町屋を訪問し、日本の年中行事や町屋独特の風習、しきたりの解説を聞き、クールジャパンを体感した。

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