「JENESYS2.0」中国大学生訪日団第13陣

 7月10日から7月17日までの8日間、中国大学生訪日団第13陣(団長=郭寧 中国日本友好協会・都市・経済交流部部長)が来日した。本団は、ボランティア活動に従事する北京の大学生と引率の計93名で、外務省が実施する「JENESYS2.0」の一環として招聘した。

 訪日団は、東京をはじめ、埼玉県、神奈川県、愛媛県、大阪府を訪問し、「クールジャパン」を含め、さまざまな分野における日本の魅力、強みを体感するとともに、日本の大学生やボランティア団体と交流し、親睦を深めた。

 

日本のボランティアの現状を学び、活動の意義を改めて認識

 訪日団は、東京ボランティア・市民活動センターの山崎美貴子所長より、「地域を紡ぐボランティア活動」をテーマにセミナーを受けた。日本におけるNPO法人や大学のボランティアセンターの設立経緯とともに、地域と連動し参画型に進展する学生ボランティア活動の現状が紹介された。団員たちは、多様な価値観や同じ志を持った仲間との出会い、人生観が変わった体験など、ボランティア活動をしなければ出会えなかったこれらの多くの出会いや体験が、自身を成長させ、社会をも大きく動かすことにもつながっていくと学び、ボランティア活動の意義を改めて認識する貴重な機会となった。

また神奈川では、観光シニアボランティアとの交流を兼ね、NPO法人鎌倉ガイド協会の案内で鎌倉市内の名所旧跡を視察、日本の元気なシニアパワーが、生きがいと誇りを持って地域のために貢献している現状に触れた。

愛媛県では、愛媛県ブリーフにおいて自治体やNPO団体などが取り組む地域コミュニティと連動したボランティア活動の紹介を受けた後、地元の動物園を活動拠点に環境問題や命の大切さを訴えるボランティア団体・NPO法人園でピースと交流した。ボランティアを始めるきっかけづくりや地域との協働、ボランティアをしたい人・団体と、それを必要としている人・団体のマッチングのシステム、一個人では限界がある活動範囲をどうしたら大きなパワーに拡大できるのか、またボランティアを継続するためにどのような努力が必要かなど、団員たちは今後の自身の活動の参考にするべく、積極的にさまざまなアイディア、仕組みを吸収しようと臨んでいた。

 

日本の大学生と交流、同世代の友情を育む

 大学生同士の交流では、埼玉と愛媛でそれぞれ大学を訪問し、日本の大学生と同世代の友情を育んだ。

埼玉では大東文化大学を訪問し、主に外国語学部中国語学科の学生と交流した。団員たちは東洋文化研究の分野で中国とも深いつながりがある同大学の概要のほか、高齢化などの問題を抱える高島平団地(板橋キャンパス隣接地域)に学生が居住し、住民とともにさまざまなボランティア活動・地域活動を展開し、新しい都市型コミュニティの形成を追求している環境創造学部の取り組みについても紹介を受けた。その後、中国語学科の学生の流暢な中国語による案内でキャンパスを視察し、グループごとにゲームなどのレクリエーションで盛り上がった。

 愛媛では愛媛大学を訪問し、学内の諸問題を学生の視点で解決していく草の根的な活動“スチューデント・キャンパス・ボランティア”について紹介を受けた。学生同士の学習支援、生活支援、障害を持った学生や留学生のサポートその他、団員たちは各サークルの活動内容に熱心に耳を傾けていた。実際ボランティア活動に参加している学生らとも交流、また愛媛大学ミュージアムでは数々の素晴らしい研究成果を視察した。交流の最後には、中国大学生が全員で『北京歓迎你(ようこそ北京へ)』を合唱、日本の友人たちに感謝の気持ちと日中友好の思いを伝え、別れを惜しんだ。

  そのほか一行は、愛媛で昔の風情を残す劇場・内子座や、松山城、道後温泉で地方の伝統文化や歴史に触れたほか、しまなみ海道を経由し、美しい瀬戸内海の景色を鑑賞した。また三菱みなとみらい技術館(神奈川)で日本の最先端の科学技術を、株式会社井関松山製造所(愛媛)では、日本の食を支える農業機械メーカーとしての役割、発展の歴史や食の安全について学び、包括的な日本理解に努めた。

  中国大学生からは、「日本人の人を思いやる心に感動した」「進んだ科学技術の一方で、環境や、地域の文化、歴史を大切に守り、継承している点が素晴らしい」「日本の大学生も、同じように将来に対する夢や迷いがあり、共通点が多いと気付いた」「ボランティア活動の意義を改めて考える機会になっただけでなく、今後の活動におおいに参考になった」「日本のボランティアと一緒に活動したい」など、思い思いの感想が聞かれた。

 今回の経験は、学生たちの個々の学びや今後の将来の目標に、何らかの形で確実につながっていくに違いない。

 

日程表 参加者の感想

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