「JENESYS2.0」2014年度中国高校生訪日団第1陣

 2014年10月26日から11月3日までの9日間、中国教育部が派遣する2014年度中国高校生訪日団第1陣(団長=蘭栄彦 内蒙古集寧一中・副校長)が来日した。本団は、内蒙古自治区、吉林省、湖南省の2省1自治区の7校から選抜された高校生と引率の計98名で、外務省が実施する「JENESYS2.0」の一環として招聘した。

 訪日団は、東京都をはじめ、埼玉県、京都府、滋賀県、大阪府を訪問し、「クールジャパン」を含め、さまざまな分野における日本の魅力、強みを体感したほか、東京都・埼玉県・京都府・滋賀県での学校交流やホームビジット等を通じて、日本の高校生や一般市民との友好交流と相互理解を深めた。

 

日本のロボット技術・科学技術について学ぶ

 訪日団は、早稲田大学理工学術院創造理工学部総合機械工学科教授の藤江正克氏より「高齢化社会におけるロボットの研究開発」のテーマで講義を受けた。講義では自立支援・歩行支援・手術支援ロボットなど、研究の最先端で開発されているロボットについて具体的な紹介を受け、高齢化社会におけるロボットの研究・開発が担う役割について学んだ。その後、同教授の研究室がある早稲田大学を訪問し、早稲田大学のロボット研究の基礎となった“WABOT”の見学や、会議室で研究内容についてスライドや動画を使って説明を受けたほか、実際に実機を見ながら各ロボットの紹介を受けた。セミナーテーマと関連し、後半に大阪のATCエイジレスセンターも視察。日本の医療・福祉・介護の分野で、広く社会に役立っているロボット技術・科学技術・先端技術について理解を深めた。

 

高校生との交流やホームビジットを体験

 前半は東京都と埼玉県の高校3校、後半は京都府の高校6校に分かれて訪問し、各校で熱烈な歓迎を受けた。英語や中国語、古典(漢文)、体育、書道、音楽などの授業に参加し、日中高校生で小グループを作って問題を解いたり、着物の着付けなども体験した。また、演劇、フォークソング、茶道、剣道、相撲などの部活動を見学・体験するなど、受け入れ校ごとに特色を生かした多彩なプログラムに参加した。同世代の高校生同士親睦を深めた。

 京都府では学校訪問に先立ち、京都府教育委員会を表敬訪問した。小田垣勉教育長より、京都と中国の友好交流の歴史や、次代を担う日中両国の高校生同士の友好交流に対する期待が述べられた。

 また訪日団は、自然豊かな滋賀県日野町の一般市民家庭でホームビジットを体験した。言葉の障害はあったものの、お互いに身振り手振りで交流し、各家庭でホストファミリーに温かく迎えられ、一緒に手巻き寿司や竹細工を作ったり、町の文化祭に参加した。別れの場面では、日本の家族と涙ながらに別れる姿が印象的であった。

 

 そのほか一行は、東京では渋谷清掃工場、有明清掃工場、北区防災センターの見学を通し、日本の環境保護の取り組みや、防災意識を持つことの重要性を学んだ。また、京都の河村能舞台にて「能」の体験を行い、伝統文化を継承し守ることの大切さを理解した。そのほか、金閣寺、嵐山、清水寺、京都国際マンガミュージアム、大阪城を参観し、さまざまなプログラムを通してクールジャパンを体感し包括的な日本理解に努めた。

 中国高校生からはこれらの交流活動を通じて、「来日前と後で、日本と日本人に対する印象が一変した」「日本の先端技術が社会生活のさまざまな分野に役立っていることがよく理解できた」「日本人の文化や伝統を重んじる心、環境保護・省エネの精神を見習いたい」「日本の高校生が勉強はもちろん、部活動で好きなことに夢中に打ち込んでいる姿に刺激を受けた。日本の高校生にも是非中国を訪問してほしい」「ホームビジットでは言葉が通じなくて少し困ったが、家族の温かい気持ち、真心が伝わってきて感動した」「帰国後は、自分の目で見た本当の日本の姿、日本の良いところを家族や友人に伝えたい」など思い思いの感想が聞かれた。9日間の訪日活動を通し、それぞれが日中友好の使者として担う役割を強く意識する貴重な機会となった。

 

日程表 参加者の感想

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