「JENESYS2.0」2015年度中国青年メディア関係者代表団第2陣

 10月25日から11月1日までの日程で、2015年度中国青年メディア関係者代表団第2陣(団長:孟祥林 中国共産党中央委員会宣伝部文芸局 副局長)が来日した。本団は、中国でメディア関係の仕事に携わる青年で構成された計84名で、外務省が実施する「JENESYS2.0」の一環として招聘した。

 代表団は東京の他、3分団に分かれて島根、静岡、富山を訪問し、分団テーマである「医療・福祉」(第1分団)、「和食」(第2分団)、「ものづくり」(第3分団)を中心に、関連企業や施設の訪問・視察を行うとともに、日本のメディアへの訪問・交流や、街頭での自由取材、テーマに関するブリーフに参加。また、地方都市や世界遺産などの参観、温泉体験など、さまざまなプログラムを通じて包括的な対日理解を深めた。

 

日本のメディア関係者との交流で、共通点や相違点、課題を発見

 第1分団はフジテレビと山陰中央新報社、第2分団は共同通信社と静岡新聞社・静岡放送、第3分団は毎日新聞社とNHK富山放送局をそれぞれ訪問。各訪問先で関係者との交流や、社内見学が行われた。日中双方のメディアが抱える問題、インターネットやSNSの普及で直面している課題などの意見交換を行ったほか、取材から報道・放送するまでの流れ、メディアの役割、読者・視聴者が求めるものなど、共通点と相違点についても相互理解を深めた。どの訪問先でも同じメディアに携わる関係者同士、忌憚のない交流が行われ、有意義な訪問となった。

 

東京と各地方でテーマに関する視察やブリーフを実施

 東京では、第1分団は聖路加国際病院を訪問し、国際医療サービスを核に展開する病院概要について説明を受けた後、予防医療センターを見学。最先端にあって「おもてなし」を重視した特色ある医療提供の姿勢と実践について理解を深めた。第2分団は農林水産省を訪問し、「和食」についての講義を聞き、ユネスコ無形文化遺産への登録の経緯や、和食文化について学んだ。東京都中央卸売市場築地市場では旬の食材を知るとともに、生鮮食品の安全安心な流通について理解を深めた。第3分団は(株)清水硝子を訪問し、江戸切子の製作工程を見学したほか、伝統工芸の保存や今後の展開などについて説明を聞いた。

 東京での視察を終えた代表団は、分団ごとに地方を訪問した。第1分団は島根県を訪問し、島根県健康福祉部から“高齢化先進県”の現状把握と地域包括ケアシステムの取組について学んだ後、その具体的な実践現場である特別養護老人ホーム「すまいる苑」を訪問。介護食の試食や施設内の見学、利用者・入居者の方々との交流を通じ、施設運営のあり方に理解を深めた。中村ブレイス(株)では、オーダーメイド製品を担うメディカルアート研究所の作業場を見学。義手や人工乳房などを繊細に再現していく製作工程を間近に見ることができた。第2分団は静岡県で、静岡平喜酒造(株)を訪問し、日本の食文化の一環として育まれた日本酒の魅力を知るきっかけとなり、伝統的な製法を守りながら最新の技術を取り入れて作った日本酒も堪能した。また、日本食の基本でもある「だし」について体感するため、(協)焼津水産加工センターを訪問して、生産工程の見学や鰹節削り体験を行った。第3分団は富山県を訪問し、富山県商工労働部より県の概要やものづくり人材の育成・確保、中小企業への支援などの施策についてブリーフを受けた。(株)富山村田製作所では製品の紹介や生産ラインを視察し、日本が世界に誇る最先端技術の一端に触れた。

 テーマに関する視察以外に、各分団は地域の商店街を訪れ、店員や行き交う人々にインタビューを行った。老舗や一般市民が通う店で地元の人々と触れ合いながら、海外メディアの視点から見た地方の魅力を自由に取材した。

 このほか一行は、国会議事堂、先端技術館等の都内参観のほか、各地方では石見銀山界隈に残る伝統的町並みと資料館、三保の松原、相倉合掌造集落といった世界遺産の参観を通じ、さまざまな角度から日本を体感した。団員からは、「同じメディアに携わる日本人との交流や意見交換、現場視察は大変参考になった」「各訪問先で温かく迎えてもらい、日本人の友好の気持ちに感動した」「見聞したことや体感したことを皆に伝えたい」などの感想が聞かれた。中国の若手メディア関係者が8日間の訪日で感じた日本を、中国各地から発信することが期待される。

 

日程表 参加者の感想 関連報道

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