「JENESYS2.0」2015年度中国高校生訪日団第6陣(Aコース)

  2015年12月8日から12月16日までの9日間、2015年度中国高校生訪日団第6陣(団長=雷彦広 河北省教育庁 人事処 副処長)が来日した。本団は、江蘇省・河北省・湖南省・吉林省から選抜された高校生と引率の計245名で、外務省が実施する「JENESYS2.0」の一環として招聘した。Aコース122名を当財団が、Bコース123名を(一財)日本国際協力センターが受け入れ実施した。

 Aコースは江蘇省と河北省の高校生で、東京都をはじめ、4つの分団に分かれて京都府・千葉県・三重県・愛知県・宮城県・熊本県を訪問し、「クールジャパン」を含め、さまざまな分野における日本の魅力・強みを体感したほか、高校や大学の訪問・交流を通じて、同世代の青少年同士の友好交流と相互理解を深めた。

 

日本の公害問題、環境保護、省エネルギーを他方面から学ぶ

 本団のテーマは環境保護・省エネルギーで、一橋大学大学院経済学研究科の寺西俊一特任教授より、「戦後日本の公害経験と環境再生への課題」のセミナーを受けた。経済成長のあり方がもたらした公害・環境被害の概要や、それをどのように克服したか、今後の日中、アジアの環境協力の発展について話を聞いた。また、第3分団は四日市公害と環境未来館、第4分団は水俣病資料館を視察。語り部の講話を聞いたり当時の写真や映像を見たりし、地域の人々が受けた健康・生活被害についてさらに理解を深めた。第1・2分団が訪問した京エコロジーセンターでは、施設が取り入れている省エネルギーのシステムやゴミ減量について学んだ。中国でも深刻な環境問題について、日本から学べることは何か、身近な生活の中で今自分たちができることは何かを、真剣に考えるきっかけとなった。

 

同世代の日本高校生とたくさんの思い出作り

 訪日のメイン活動の一つでもある学校交流は、前半は京都府で3校、三重県で1校、熊本県で1校、後半は千葉県で1校、宮城県で1校、京都府で2校を訪問した。各校とも多彩なプログラムが準備されており、日本高校生と一緒に英語・化学・家庭・体育・美術・音楽等の授業に参加したほか、歓迎会や交流会では、日中の高校生がパフォーマンスを披露したり、テーマを決めてディスカッションをしたり、双方の文化や学生生活について紹介したりした。最初はお互いに緊張していたが、英語や筆談、ジェスチャーを交えながら交流し、次第に話が弾み、笑顔と笑い声にあふれていた。部活動参加では柔道・剣道・弓道の武芸や茶道・華道の伝統文化等に挑戦したほか、第1・2分団はサッカー交流を行うなど、貴重な体験をすることができた。各校で温かい歓迎を受け、同世代の日本高校生と親睦を深め、中国高校生にとって忘れがたいひと時となった。

 また、全分団揃って上智大学を訪問し、大学の概要紹介、キャンパスツアーのほか、水環境保全に関する模擬授業の受講、中国人留学生の大学生活の体験談を聞いた。日本の大学の雰囲気を体感し、日本留学も視野に入れたいといった中国高校生もいた。第1・2分団は京都府教育委員会を表敬訪問し、小田垣勉教育長から学校交流を通じての相互理解への期待が述べられた。

 

 このほか一行は、分団毎に各地でクールジャパンや世界遺産・歴史・科学技術・政治・防災に関する参観を行った。また、第1・2分団は能楽体験、第3分団は伊勢型紙の制作体験、第4分団は歌舞伎プログラムに参加するなど、各地で日本文化にも触れた。これらさまざまなプログラムや視察・参観を通して、他方面にわたる日本を理解した。中国高校生からは、「初めて同世代の日本人と交流したが、言葉の壁を打ち破り、友好を深めることができた」「日本の学校や訪問先の方々が温かく接してくれて嬉しかった」「日本の環境や公害問題の解決策などは参考になった」「中国の家族や友人に今回の見聞を伝え、日本に対する偏見を取り除きたい」「将来は日中関係に貢献できるような仕事に就きたい」など思い思いの感想が聞かれた。

 

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