「JENESYS2.0」中国大学生訪日団第25陣

 2016年1月19日から1月26日までの日程で、中国大学生訪日団第25陣(団長=郭寧 中国日本友好協会・都市・経済交流部部長)が来日した。本団は、北京市で医学、湖南省、江蘇省で経済・経営を専攻する大学生・大学院生で構成された計124名で、外務省が実施する「JENESYS2.0」の一環として招聘した。

 訪日団は、東京、神奈川、埼玉、大阪、京都、奈良を訪問し、日本の大学生との交流、専門分野に関するセミナーや模擬授業、企業視察、農村体験・ホームステイ等を通じて、日本の同世代や一般市民との友好交流と相互理解を深めたほか、世界遺産や「クールジャパン」を体感できる施設を視察し、さまざまなプログラムを通じ包括的な対日理解を深めた。

 

医学、経済・経営をテーマに活動

 訪日団は、医学、経済・経営のテーマに沿って活動した。東京でそれぞれセミナーに参加し、各地で関連企業・施設を視察した。医学を学ぶ第1分団は、(一社)全国在宅療養支援診療所連絡会会長の新田國夫氏から、「日本の超高齢社会における医療・介護システムの在り方」をテーマにセミナーを受け、日中両国の共通課題である超高齢化社会に向け、介護医療における家族や地域の人々が果たす役割と、患者の生き方を支える在宅医療の可能性について考えるよい機会となった。神奈川のテルモメディカルプラネックスでは、最先端の医療研修施設の見学と医療トレーニングを体験し、大阪のATCエイジレスセンターでは、介護する側とされる側のサポート製品や、心のケアに至るまで、さまざまな社会福祉の取り組みについて紹介を受けた。団員たちは、各プログラムを通じ、日本の優れた先端技術のほか、バリアフリー社会の形成と「人に優しい医療」の実現を目指す人々の取り組みに、深く感銘を受けていた。経済・経営管理を学ぶ第2分団は、みずほ総合研究所主任エコノミストの徳田秀信氏より、「日本経済の現状と課題」をテーマに、アベノミクスの成果と課題についてセミナーを受け、日本経済を好循環させるための財政政策や長期・短期的な課題について理解を深めた。埼玉では、江崎グリコの製造工場であるグリコピア・イーストで、機械化・省エネ化された生産ラインを見学し、同社の「創造性」を大切にした企業経営の在り方について学んだ。そのほか、社会を豊かにする先端技術を集めたTEPIA先端技術館や、大阪の造幣局を訪問し、日本の経済活動や社会の発展に繋がるさまざまな取組みについて理解を深めた。

 

日本の大学生と交流、友好を深める

 また、東京と京都で大学を訪問した。第1分団は東京女子医科大学で先端生命医学研究、京都大学で免疫ゲノム医学研究について講義を受け、日本の最先端医療研究について理解を深めた。東京女子医科大学の学生交流会では、英語に筆談も交えながら、和気藹々とした雰囲気の中交流し、SNSで連絡先を交換して今後のやりとりを約束していた。第2分団は中央大学で、同大の学生が途上国で行った社会貢献に繋がるビジネスプロジェクトのプレゼンテーションを聞いた後、グループに分かれ、その発表内容や日本のポップカルチャーなど多岐に亘るテーマで交流した。同志社大学では、ビジネス研究科の学生と、将来の目標や学校生活の違いなど自由に話し合い、最後に代表者が感想を発表した。それぞれの大学で模擬授業、大学生との交流会、キャンパスツアー等を行い、各専攻の研究について見識を広めるとともに、日中大学生の相互理解と友好を深めることができた。

 

奈良県明日香村でのホームステイ

 そのほか一行は、美しい自然と遺跡に囲まれた奈良県明日香村を訪れ、農村体験とホームステイを行った。

ホームステイでは、各家庭で料理の手伝いをしたり、苺農家で収穫体験をしたり、遺跡見学に出かけたり、それぞれ楽しい時間を過ごし、日本人の暮らしに触れた。別れの際は雪が降る中、いつまでも手を振り見送るホストファミリーの姿に、団員は目頭を熱くしていた。

 

 団員からは、各訪問先での交流を通じ、「医学のソフトとハード両面で交流を続け、お互いの発展に繋げたいと思った」「日本の大学生が途上国で実施したプロジェクトを聞き、理論と知識を学ぶだけでなく、経験を積むことの重要さを学んだ」「ホームステイは緊張したが、家族同様に接してくれて感動した」などの感想が聞かれた。今回の交流を通じて日本に対する印象が変わったという声も多く聞かれた。

 

 そのほか一行は、東京では皇居二重橋、東京タワーの参観、奈良では東大寺のほか、第2分団は唐招提寺と薬師寺、京都嵐山で周恩来総理記念詩碑を参観し、クールジャパンと地域特有の文化・歴史に触れた。8日間の充実した日程で、日本の文化や社会について見聞を広め、日本に対する理解や関心を高めるきっかけとなった。

 

日程表 参加者の感想

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