「JENESYS2.0」2015年度中国青年メディア関係者代表団第3陣

 2016年1月24日から1月31日までの日程で、2015年度中国青年メディア関係者代表団第3陣(団長:丁小鳴 中共中央委員会宣伝部国際連絡局巡視員)が来日した。本団は、中国でメディア関係の仕事に携わる青年で構成された計55名で、外務省が実施する「JENESYS2.0」の一環として招聘した。

 代表団は、東京の他、第1分団は高知を、第2分団は神奈川、愛知を訪問し、分団ごとに「おもてなし文化」(第1分団)、「食の安全」(第2分団)をテーマに、各行政関係者や関係機関・団体との交流、関連施設の訪問・視察を行った。また日本のメディアへの訪問・交流や、街頭での自由取材、その他各地で日本のさまざまな分野の視察、参観等を通して、包括的な対日理解を深めた。

 

日中のメディア関係者が交流

 首都圏では、分団ごとに日本経済新聞社、神奈川新聞社を訪問、地方では第1分団がテレビ高知、第2分団が愛知のCBCテレビを訪問した。各メディアの特徴や独自の事業展開、報道姿勢などの紹介を受けたほか、制作現場を見学し、メディア関係者同士で懇談した。団員からは、既存メディアに対するニューメディアの台頭、共存について、読者・視聴者のニーズや報道意義とコンテンツとの関係性についてなど、さまざまな質問があがった。また地方では、地域に密着した報道のあり方、地域の魅力を発信する取り組み、自社番組制作のプロセスやスタッフワーク、番組連動イベントなどに団員たちは関心を寄せていた。

 

東京・地方で各分団のテーマについて理解を深める

 「おもてなし文化」をテーマとする第1分団は、東京の茶道会館で日本人のもてなしに関するレクチャーを受け、400年以上の歴史を持つ裏千家の茶道を体験した。日本人のおもてなし文化がどうして根付いたのか、「一期一会」という言葉に代表される茶道文化の背景や昔ながらの風習・習慣に由来するおもてなしの精神について理解を深めた。またJAL客室教育・訓練センターでは、客室乗務員の訓練施設や訓練デモンストレーションを視察、おもてなし精神に基づいたサービス提供や、お客様の心に寄り添う気持ちを大切にした社員教育、企業理念について紹介を受けた。日程後半は、地方自治体で唯一「おもてなし課」を設置している高知を訪問、全県民活動として実践している高知県おもてなし課のさまざまな施策を知ることができた。

 「食の安全」をテーマとする第2分団は、厚生労働省ブリーフにて、日本の食品衛生行政の概要について説明を受け、食の安全確保のために行政・関係機関・事業者・生産者がどのように連携し、リスク管理を行っているかについて全般的な理解を深めた。そのほか東京では、植物工場のパソナアーバンファームにおいて、オフィスビルで実践されている農業の新しい形を視察した。日程後半は愛知を訪問し、愛知県健康福祉部より、「あいち食の安全・安心推進アクションプラン」に基づく県独自の検査体制やリスクコミュニケーションの取り組みに関し説明を受けたほか、愛知ヤクルト工場で製造工程における安全・品質管理について視察を行った。また、名古屋市中央卸売市場本場と名古屋市食品衛生検査所の視察や検査体験を通じ、市場内の流通商品の衛生管理、検査体制について理解を深めた。

 

 そのほか一行は、地域の外国語通訳を兼ねた観光ボランティアガイド同行のもと、第1分団は高知市内の市場や高知城、第2分団は横浜市内の史跡名所を参観しながら、海外メディア独自の視点で地域の魅力を発見するべく、またそれぞれの分団テーマに沿った内容についてより一層の理解を深めようと自由取材を行った。団員たちはボランティアガイドや一般市民との触れ合いも楽しみながら、積極的に街頭インタビューを実施、ボランティアガイドの温かいおもてなしも体感することができた。

 さらに、皇居、浅草、国会議事堂、TEPIA先端技術館、高知では桂浜、高知よさこい情報交流館、横山隆一記念まんが館、高知市清掃工場、愛知では名古屋城、トヨタ産業技術記念館を参観し、日本の政治・経済・先端技術・環境保護の分野のほか、地域特有の歴史文化に触れた。

 団員からは、「日本のメディア概況を知るとともに、既存のメディアとニューメディアの融合・発展について、率直な意見交換をすることができた。両国メディアが互いに連携し、互いを手本に新しい活力を入れていくことが課題だと感じた」「地域社会におけるメディアの存在意義、使命を改めて認識することができた」「すべての訪問先や日本側関係者の一挙手一投足が“おもてなし”を自然と示していた。会った時にはお辞儀をし、笑顔で挨拶する。そして相手が見えなくなるまで手を振り見送る。“おもてなし”は国や言語に関係なく、人と人との交流の懸け橋だと感じた」「関係省庁や地方自治体、食品衛生検査機関、生産現場、市場、企業など、皆それぞれの立場において、日本の食の安全を守るため努力し、連携して取り組んでいることがよく理解できた」などの感想が聞かれた。中国の若手メディア関係者が8日間の訪日で見聞したことを、帰国後、中国各地から発信することが期待される。

 

日程表 参加者の感想 関連報道

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