「JENESYS2.0」中国野生動植物保護交流団

 2016年7月19日から7月26日までの日程で、中国野生動植物保護交流団(団長=張 志剛 中国国家林業局 林業工作站管理総站 建設処処長)が来日した。本団は、中国国家林業局および北京市の野生動植物保護に携わる青年で構成された計34名で、外務省が実施する「JENESYS2.0」の一環として招聘した。

 交流団は、東京、埼玉、北海道を訪問し、環境省訪問や、自然観察公園、国立公園の視察、日本の野生動植物保護に関するブリーフ等を通じて、日本の同分野に携わる青年との交流を深めたほか、世界自然遺産や地域の文化、自然を体感できる施設を視察し、さまざまなプログラムを通じ包括的な対日理解を深めた。

 

環境省訪問、鬼木誠環境大臣政務官表敬

 交流団は、東京で環境省を訪問し、鬼木誠環境大臣政務官を表敬した後、希少種保全、渡り鳥保護及び鳥獣保護管理の3分野における政策及び課題についてブリーフを受けた。団員からはトキを放鳥する際の環境について、日本の害獣駆除の政策について等、さまざまな質問があり、日本の野生動植物保護政策の概要について理解を深めることができた。

 

自然観察公園、国立公園を視察し、多様な生態系について学ぶ

 埼玉では埼玉県自然学習センターを訪問し、(公財)日本生態系協会から、民間による管理運営の説明を受け、北本自然観察公園を視察した。北本自然観察公園は生物多様性を重視したゾーンニングをしており、貴重な里山の自然を観察することができた。北海道では釧路、阿寒湖、知床を訪問し、国立公園を管理する環境省の担当官よりブリーフを受けた後、国立公園の視察を行った。釧路では釧路湿原野生生物保護センターを訪問し、北海道東部の野生生物保護施策についてブリーフを受けた。団員からはタンチョウヅルの生態について、野生動植物保護に関する法律について、野生動物保護の基準について質問が出た。ブリーフ終了後に釧路湿原国立公園内の木道を散策した。阿寒湖では阿寒湖畔エコミュージアムを訪問し、阿寒国立公園の概要や、生態系についてブリーフを受けた。団員からは国立公園の管理・規制、農林水産省や自治体との協力体制など様々な質問が出た。その後、阿寒湖遊覧船で阿寒湖の北東にあるチュウルイ島に移動し、島内で展示されているマリモを観察した。知床では知床世界遺産センターを訪問し、国立公園の管理についてブリーフを受けた。団員からは観光シーズンにおける観光客の入場規制や、ヒグマとシカの管理・駆除方法等、質問が出た。また、北海道滞在中にキタキツネやエゾシカなどの野生動物を観察することができ、大変貴重な経験となった。

 

 ほとんどの団員は初来日だったが、各訪問先の視察を通じ、「日本の野生動植物保護政策について理解が深まった」「埼玉県の里山視察では、都心に近い場所に豊かな自然があることに驚いた」「北海道各地で国立公園を視察し、そこに生息する野生動物を観察することができたのは大変有意義だった」「訪日前と比較すると日本人と日本に対する印象が非常に良くなった」「これからも中国と日本は環境問題で協力していく必要がある」「また日本を訪れたい。日本の方にも是非、北京に来てほしい」などの感想が聞かれた。

 

 そのほか一行は、東京では国会議事堂、皇居二重橋、東京タワー、お台場、江戸東京博物館、浅草を、北海道では摩周湖、硫黄山、オシンコシンの滝、知床峠、小清水原生花園、オホーツク流氷館を参観し、地域特有の自然・文化・歴史に触れた。8日間の充実した日程で、日本の文化や社会について見聞を広め、日本に対する理解や関心を高めるきっかけとなった。

 

日程表 参加者の感想

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