「JENESYS2.0」2016年度中国農村青年幹部代表団

 2016年8月2日から8月9日までの8日間、2016年度中国農村青年幹部代表団(団長=王占起 中国日本友好協会 副秘書長)計92名が来日した。本団は、北京市・河北省・重慶市の農村青年幹部で構成され、外務省が推進する「JENESYS2.0」の一環として招聘した。

 代表団は、東京・山梨・長野・神奈川にて、農業関係者や行政関係者との交流や農業分野の視察・参観を行い、日本の農業や農村地域について理解を深めたほか、日本の政治・経済・科学技術・社会・歴史・文化など、包括的な対日理解を深めるためのさまざまなプログラムに参加した。

 

日本の農業振興の新たな取り組みを学び、農家民泊を通じ農村の人と暮らしにも触れる

 代表団は東京で、農林水産省より日本の農業の現状と今後の農政について講義を受けた。また東京都中央卸売市場大田市場では、日本全国の農産物・生鮮食品が生産現場から消費者に届くまでの流通プロセスと卸売市場の機能・しくみについて学ぶとともに、日本最大規模の青果市場を見学した。

 山梨では、耕作放棄地の有効活用で成果を上げている北杜市を訪問。気候的・環境的優位点を背景とした企業の農業参入促進、地域おこし協力隊支援事業等による多様な人材活用といった解決策の推進事例について説明を受けた。続いて日本一の日照時間を活かした市内の生産現場、 (有)アグリマインドの明野菜園を訪ね、トマト栽培の大規模温室施設も視察した。

 長野では、農家でのホームステイを体験した。伊那市(1号車)では農業公園のみはらしファームと農事組合法人田原を視察した後、青木村(2号車)では村おこしの講話や村の議場見学を経てから、各々の受入家庭へ。どちらの地域でも、浴衣を着て庭で花火をしたり、村の一大イベントである夏祭りに出かけるなど、季節の風物詩を存分に味わいながら家族と交流を深めた。

 神奈川では、横浜農業協同組合(JA横浜)の田奈支店を訪問。日本有数の大都市でありながら神奈川県内最大の農地を有する横浜ならではの都市農業について学んだ。その主要な取り組みである、地産地消の拠点としての直営直売所、横浜市の農業振興施策「田奈恵みの里」の市民向け体験水田、JA横浜のブランド農産物「浜なし」の果樹園を視察した。JA横浜からは30名ほど職員や組合員が参加し、視察の案内・誘導や少人数のグループ懇談で有意義な交流を図ることができた。

 

 そのほか一行は、芝浦水再生センター視察、ブルーベリー摘み取り体験、サントリー白州蒸溜所参観を通じて、農業や農業に関わる設備・技術について広く見聞したほか、皇居、国会議事堂、浅草等を参観する中で多面的な日本理解に努めた。

 団員からは、「さまざまな視察を通じて日本の農業の先進性を感じた。日本の農業には完璧に整備された組織があり、厳格な品質検査システムを持っていることが分かった」「都市周辺の農村では、その地域によってさまざまな農業体験を実施しており、農産物直売所が農家と消費者をつなぐ役割を果たしていることが理解できた。中国も都市農業を見直し、もっと活用する必要があると感じた」「最も印象に残ったのが農家民泊。日本人と共に生活し交流することで、互いの実情が理解できた。もの静かな農村の田園風景も素晴らしかった」など、思い思いの感想が聞かれた。どの訪問先でも熱心で活発な質疑応答が絶えなかったことに象徴されるとおり、8日間の訪日活動は、団員にとって限られた時間の中で数多くの“収穫”を得ることのできた有意義な機会となった。その成果はそれぞれの今後の職務や生活の中で大いに生かされることが期待される。

 

日程表

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