「JENESYS2024」中国青年公益事業交流団
本事業は、中国で教育分野に従事する青年及び文化について学ぶ大学生を訪日招聘し、分団別テーマである「科学・芸術教育」「多文化・伝統文化の継承」のセミナー、視察、交流等を通じて日本の同分野への理解を深めるほか、日本の青年との親睦や、日本の経済・社会・歴史・文化等が体験できる施設等の参観を通じて、対日理解の促進を図るとともに、日中間の友好関係を強めることを目的として実施しました。
Highlight
科学・芸術教育、多文化・伝統文化の継承について理解を深める
本団は、日本の伝統文化である折り紙が、今では折り紙工学として工業製品に応用されていることをセミナーで学んだあと、2分団に分かれてそれぞれ活動を行いました。
第1分団は、山梨県へ移動し、富士山の魅力、リニアの仕組みや超電導、山梨県指定の無形民俗文化財にも指定されている「笹子追分人形芝居」など様々な視察プログラムを通し、多くの視点から日本の科学・芸術に触れました。
第2分団は、1300年の伝統がある吉野手漉き和紙でのハガキ作りや、世界最大級の木造建築物で、世界遺産でもある東大寺を視察し文化の継承の難しさや壮大な歴史について学びました。
日本と日本人への理解を深める
第1分団は、静岡県で民泊体験を行いました。地方の魅力を感じながら日本人の生活を実際に体験し、市民と触れ合いました。第2分団は奈良県でボランティアガイドと東大寺や金峯山寺などの名所旧跡の参観や、茶道など伝統文化を体験し、日本と日本人への理解と親睦を深めました。
実施概要
招聘期間: 2024年8月25日(日)~ 8月31日(土) 6泊7日
招聘人数: 50名(団長1名、分団長1名、秘書長1名、事務局等2名、団員45名)
実施団体: (公財)日中友好会館
派遣団体: 中国宋慶齢基金会
内 容: ・訪日テーマ「科学・芸術教育」「多文化・伝統文化の継承」に関するセミナー、視察、交流
・日本の経済・社会・歴史・文化等に関する視察・参観
・日本に対する包括的理解促進につながるプログラム等
主な日程〈第1分団〉 テーマ:科学・芸術教育
8月25日(日) PM 来日、皇居・二重橋参観、貨幣博物館参観 8月26日(月) AM テーマに関するセミナー PM 浅草寺、東京タワー参観、歓迎会 8月27日(火) AM 山梨県へ移動、富岳風穴参観 PM 富士山五合目参観、山梨県立科学館視察 8月28日(水) AM 山梨県立リニア見学センタ―視察 PM 笹子追分人形保存会視察・交流、笹一酒造視察 8月29日(木) AM 山梨県立富士山世界遺産センター参観、久保田一竹美術館視察 PM 静岡県へ移動、ホームステイ体験(入村式) 8月30日(金) AM ホームステイ体験(離村式) PM 東京都へ移動、都内視察、歓送報告会 8月31日(土) AM 帰国 |
主な日程〈第2分団〉 テーマ:多文化・伝統文化の継承
8月25日(日) PM 来日、皇居・二重橋参観、すみだ北斎美術館参観 8月26日(月) AM テーマに関するセミナー PM 浅草寺、東京タワー参観、歓迎会 8月27日(火) AM 京都府へ移動 PM 平等院・鳳翔館視察、日本文化体験(お茶)、奈良県へ移動 8月28日(水) AM 日本文化体験(手すき和紙作製) PM 市立五條文化博物館視察、吉野山・金峯山寺参観 8月29日(木) AM 東大寺大仏殿参観、奈良国立博物館視察、奈良公園参観 PM 愛知県へ移動 8月30日(金) AM 長野県経由で東京都へ移動 PM 歓送報告会 8月31日(土) AM 帰国 |
参加者の感想
◆科学と芸術教育、多文化や伝統文化の継承における日本の高度な方法と実践経験を学び、日本の民俗文化を体験し、中日青少年の友好を強化することができました。今回の訪日は文化・科学技術交流の旅であるだけでなく、友好と協力の旅でもあり、科学技術と文化の分野における中日間の協力の可能性を深く感じることができました。若者は中日友好事業に積極的に参加すべきであり、中日友好交流と相互学習を促進するため貢献すべきだと考えます。
◆日本の家庭へのホームステイは一生に一度の体験でした。日本の家族はとてもフレンドリーで、気配りがあり、熱心に私たちの世話をしてくれたので、家にいるような温かい気持ちになりました。また、家長が自ら建てた和風の家に泊まり、畳で寝たり、和食を食べたり、入浴したりと、本格的な日本の伝統的な家族生活を体験しました。おしゃべりをしたり、一緒に料理をしたり、入浴等を通じて、一般的な観光やインターネットではなかなか学べない日本の歴史や文化、習慣をたくさん学ぶことができました。
◆ホームステイでは、中国と日本の文化の違いや魅力を深く感じました。食べ物からマナー、生活から仕事まで異なっていまが、これらの違いにより、私たちの交流は目新しさと課題に満ちています。これらの違いがあるからこそ、私たちはお互いの独自性をより大切にし、理解し、包括的になるために一生懸命努力するようになります。私たちはお互いの文化、生活、物語を共有し、深い友情と忘れられない思い出を得ました。私たちがこの友好関係を維持し続け、中日友好と世界平和の促進に共に貢献できることを願っています。
◆日本での文化交流を通じて、日本独自の礼儀作法、精緻な伝統文化、先進的な近代技術の魅力を深く体験し、日本文化の多様性と包容性を深く実感しました。私はこの独特な文化的魅力に魅了され、さまざまな文化的背景に対してより敬意を払い、理解するようにもなりました。このような異文化交流は、私の将来の生活や仕事により多くのインスピレーションと収穫をもたらすと信じています。今回の交流は、私の視野を広げただけでなく、異文化に対する理解と尊敬も深めてくれました。