新時代を担う日中友好の架け橋に

第十三回中国教育関係者代表団来日 東京・大阪で最新の学校現場を視察

 当財団は、外務省の委託を受け、日中相互理解増進事業として、平成8年度(96年)より毎年、中国の小・中・高等学校の教員並びに教育関係者の招聘事業である「中国教育関係者代表団」を実施している。

 今年は13回目を迎え、同代表団一行28名(団長:馮琦琳 北京労働保障職業学院副院長)が、4月15日(水)から4月22日(水)までの日程で来日した。団員は中日友好協会が組織し、北京市、山東省、湖北省、湖南省、陝西省、広東省、広西チワン族自治区の1市5省1自治区から派遣された教育現場の最前線で活躍する中学校、高校の校長、副校長や教員で構成された。

 代表団は東京、山梨、京都、大阪を訪問し、小・中学校、高等学校、大学、そして教育委員会への訪問や「日中関係に関するセミナー」への参加を通して、日本の教育事情についての理解と知識を深めると共に、教師や教育関係者、生徒たちと交流し友好を深めることができた。各訪問先では懇談の機会を得、日中の教育関係者がそれぞれの教育実践の現状や課題について、活発な意見交換を行った。

セミナーで「教育従事者へのメッセージ」
 東京では、まず歓迎レセプション、外務省表敬訪問、セミナーに出席した。15日の歓迎レセプションは、田尻和宏外務省アジア大洋州局中国・モンゴル課地域調整官、孫建明中華人民共和国駐日本国大使館公使参事官、石川好新日中友好21世紀委員会前委員や芝田政之文部科学省大臣官房国際課長らが出席し、賑やかに行われた。16日の外務省表敬訪問では、西村康稔外務大臣政務官が会見し、昨年来の日中青少年交流行事への数回の出席経験をもとに熱意あふれる話を披露し、団員を感激させた。また、高島肇久株式会社日本国際放送代表取締役社長を講師に迎えたセミナーは、「日中関係。教育従事者へのメッセージ」をテーマに、阿倍仲麻呂や李白の詩から日本のアニメ、そして現代の日中関係にまで話は及び、高島氏は「日中両国はお互い膝を交えて交流し、国民同士の友好関係を築いていかなければならない」と強調した。

エコスクール参観や活発な意見交換
来日の最大の目的である教育現場の視察としては、東京2校(杉並区立荻窪小学校、杉並区立宮前中学校)、大阪2校(大阪府立農芸高等学校、大阪教育大学)の計4校の教育機関を訪問。授業見学や施設参観をしながら、学校関係者や生徒たちと交流を深めた。

 杉並区の小・中学校訪問では、児童や生徒との交流、給食、新設したばかりのエコスクールの設備や防災施設、特別支援学級などを興味深く参観し、団員からは「日本では担任教師の役割は何か」、「生徒たちの職場体験の受け入れ先の反応は」「学力向上と課外活動のバランスをどうとっているのか」などの質問が出た。大阪府立農芸高校では、環境の整った校内施設を参観した後、日本の高校における専門教育の実践について紹介をいただいた。大阪教育大学では、日本で現在必要とされる教員の育成や、教員養成課程の説明を受けた。また、東京都教育庁では、日本の義務教育についての紹介、大阪府教育委員会では、職業技術教育の紹介があり、質疑応答の時間が設けられた。一同は非常に活発に質問し、説明する日本側との間で有意義な意見交換が行われ、東京都、大阪府の最新の教育実践の状況を実感できたようである。

 各校の特色ある教育内容や実りの多い交流プログラム、教員にも生徒たちにも熱烈歓迎を受けたことなどは、団員一同に深い印象を残し、帰国後それぞれの職場で、日本の活発な学校生活の様子を伝えたい、との感想が寄せられた。

 また、滞在中は天候に恵まれ、東京では国会議事堂を見学し、山梨では雄大な富士山や山中湖を望み、京都の嵐山では咲きほこる八重桜を満喫し、大阪ではパナソニックセンターや中央卸売市場を見学するなど、日本の風土、政治、経済、歴史、文化等について、幅広く貴重な経験が得られたものと思う。21日に行われた歓送会には、劉占山中華人民共和国駐大阪総領事館領事も出席し、一行とともに訪日の成功を祝った。

 代表団は全ての交流プログラムを終了し、4月22日に関西国際空港より帰国の途に着いた。当事業の実施にご協力いただいた外務省、文部科学省、東京都教育庁、大阪府教育委員会並びに受入関係機関、学校関係者の皆様方に厚く御礼申し上げたい。

 当財団は今後とも、教育関係者の交流と青少年交流を両輪と考え、双方の交流内容の充実が図れるよう、努力していく所存である。

(総合交流部)

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