新時代を担う日中友好の架け橋に

「JENESYS2019」中国青年メディア関係者代表団第1陣

 7月21日から7月28日までの日程で、中国青年メディア関係者代表団第1陣(団長:牛 永沢中共中央委員会宣伝部 機関服務センター 副主任)が来日した。本団は、中国でメディア関係の仕事に携わる青年で構成された計58名で、外務省が推進する対日理解促進交流プログラム「JENESYS2019」の一環として招聘した。

 代表団は2分団に分かれて東京のほか、神奈川、秋田、長野を訪問し、分団テーマである「農業」(第1分団)、「オリンピック・パラリンピック」(第2分団)を中心に、官庁や地方自治体のブリーフ、関連企業・団体や施設の訪問・視察を行った。また、日本のメディアへの訪問・交流や、街頭での自由取材を行ったほか、地方都市における参観、ホームステイなど、さまざまなプログラムを通じて包括的な対日理解を深めた。

 

各地でメディアを訪問し、関係者と交流

 各分団とも都内で1回、地方で1回メディア機関を訪問。第1分団は(一社)共同通信社と(株)秋田魁新報社、第2分団は(株)日本経済新聞社と信越放送(株)を訪れ、関係者との交流や社内見学が行われた。テレビ・ラジオ・新聞業界とも、ニューメディアとどう共存していくか、広告収入の確保等、日中共通の課題についての意見交換が行われた。メディア関係者同士、自由に懇談が行われ、双方のメディア事情を知る有意義な時間となった。

 

テーマに関する視察やブリーフで日本の事情を理解

 首都圏で、第1分団は農林水産省でブリーフを受けたほか、横浜農業協同組合の訪問、東京交通会館マルシェの視察を行い、6次産業化の推進について理解を深めた。第2分団は内閣官房東京オリンピック・パラリンピック推進本部事務局よりブリーフを受けたほか、日本武道館を訪問し、2020東京オリンピック・パラリンピックの競技施設の見学や大会に向けた準備状況について説明を受けた。

分団毎の自由取材では、それぞれ人形町商店街、神楽坂商店街を訪れ、店員や行き交う人々にインタビューを行い、地元の人々と触れ合いながら、海外メディアの視点から見た日本の魅力を自由に取材した。

 首都圏での活動を終えた代表団は、分団毎に地方を訪問。第1分団は(株)アルビオン白神研究所を訪問し、自社農場の視察を行った。また、道の駅十文字を訪問し、地元産の農産物や加工品の取り扱い、農産物の販路拡大について説明を受けた。第2分団はエムウェーブを訪問し、長野オリンピック開催時の状況、大会終了後の施設の運営、スケート競技の普及活動について説明を受けた。また、上田市を訪問し、長野県および上田市の2020東京オリンピック・パラリンピックにおけるホストタウンの取り組み、中国との交流事業について説明を受けた。

 また、第1分団は秋田県仙北市で、第2分団は長野県青木村で1泊2日ホームステイを体験した。言葉が通じないながらも日本の一般市民との交流を楽しみ、日本人の生活を知る機会となった。

 このほか一行は、都内で国会議事堂視察や皇居二重橋参観のほか、各地方では横浜市イギリス館、山下公園、秋田市民俗芸能伝承館、角館武家屋敷、善光寺、上田城址公園などの参観を通し、日本の歴史や文化、自然に触れた。

 団員からは「日本のメディアも中国のメディアと同様、ニューメディアの影響を受けており、伝統メディアが活力を失わないよう、調整・改革・模索していることがわかった」「ブリーフを聴講した後、現場を視察することにより現在の日本の農村、農家にかかわる6次産業化について理解を深めることが出来た」「オリンピック終了後、競技施設がスポーツだけでなく、コンサート会場等として広く活用されていることに感銘を受けた」「ホームステイでは家族の一員として迎えられ、大変感動した」「帰国後、体験したこと、感じたこと全てを周りの皆に伝えたい」などの感想が聞かれた。中国の若手メディア関係者が8日間の訪日で感じた日本を、中国各地から発信することが期待される。

日程表 参加者の感想