新時代を担う日中友好の架け橋に

日中国交正常化50周年記念コラム 第28回(周暁光)

日本と中国の国交が正常化されてから50周年となる本年、日中友好会館ではホームページとメールマガジンで「日中国交正常化50周年記念コラム」を連載いたします。

日中交流に長く携わった方や、日中友好会館の各事業に参加された幅広い世代の方に、日本と中国に関わりのある事柄、随筆、これまでの日中交流のエピソードや、これからの日本と中国に向けての期待・希望などメッセージを執筆いただき、一年にわたって連載します。また、日中民間交流の拠点として貢献する日中友好会館の取り組みなども合わせてご紹介します。

日本と中国のこれまでの歩みを振り返りながら、新しい友好関係の構築に向けたプラットフォーム作りの一助となれば幸いです。

 

友よ、また会いましょう 新しくなった北京で

後楽会(中国)友好聯誼会会長 周暁光

 

神奈川県小田原市、埼玉県加須市、長野県の各日中友好団体は、40年以上にわたり、後楽寮の中国留学生のためにホームステイを行ってきました。後楽寮に住んでいるほとんどの学生はホームステイを経験しています。ホームステイを通じて、彼らは日本文化を学ぶことができ、さらには中日の民間友好交流を促進するための積極的な役割を果たしてきました。

2013年10月11日~15日まで、日中友好会館理事長の武田勝年先生、中国代表理事の王昆先生、留学生事業部のご支援を受けて、後楽会(中国)友好聯誼会は、4日間の“后乐中国行”(通称:北京ホームステイ)活動を行いました。時間の都合で、長野県からは代表が派遣されませんでしたが、小田原市と加須市の日中友好団体からは4名ずつ、計8名が参加しました。

 

活動に参加し、率先して協力や提案をしてくれた元寮生やボランティアたち(羅民、陳暁光、伊怡欣、徐桐、胡波、丁世涛、池順姫、馮樹龍、王建寧、賈旭東、班文林、楊禹、夏楊、等)は、全プログラムにわたり熱意をもって対応してくれ、それにはとても感動しました。日本人の友達をベッドに寝かせるために自分は床に寝た人もいれば、日本人の友達を楽しませるために家族を狭い部屋に押し込めて大きな部屋を作った人もいました。彼らは日本人の友達へたくさんの贈り物を用意したり、彼らの荷物や贈り物を車で送り届けたり、彼らに同行する時間がない人はインターネットで食事を注文する係を担当したり、旅行中、常に通訳として行動を共にしたりと、一生懸命働いてくれました。

特にその中の4組(劉桂玲・楊腊虎ご夫妻、程少為さん、汪厚成さん、張莉莉・周暁光夫妻)は、忙しい仕事や家事の重い負担を克服し、日本人の友達と一緒に北京の観光や文化体験をしたり、おしゃべりをしたりしました。家族全員が有形無形の努力をし、この“后乐中国行”を成功させました。

このツアーを企画したのは、日本にいたときに後楽寮でお世話になった日本人の友達に恩返しをする意味もありますが、もう一つ、私たち後楽会(中国)友好聯誼会のメンバー間の理解と友情をさらに深める意味もありました。それぞれが中国の改革開放から数十年にわたる途方もない変化を目の当たりにし、さらに交流を通じた多くの驚きと感動を体験しました。

2015年にもまた、北京後楽会(中国)友好聯誼会のメンバーたちでホームステイイベントを実施しました。倪雪岩さん(安貞病院)、劉桂玲・楊腊虎ご夫妻、張莉莉・周暁光夫妻が、ホストファミリーとしてこのイベントを主催しました。

そのときに、倪雪岩さんがみんなの声を代弁して挨拶しました。

「私はかつて20年前に日本でホームステイに参加し、多くのことを学びました。 2015年、後楽会(中国)友好聯誼会で“后乐中国行”が開催されると聞き、積極的に立候補しました。この取り組みは、日本の民間友好人士たちとのつながりを強めるものです。中日の友好人士たちとの交流は、日本の友人に中国の文化と普通の中国人家族の日常生活を体験していただくものです。私は日中の非政府交流に少し貢献できました。この取り組みが継続され、より多くの日本の友人が中国を訪れることができるようになることを願っています。」

2009年7月~2012年12月 日中友好会館留学生事業部部長

北京郵電大学現代郵政学院(自動化学院)教授

 

2013年10月 第1回“后乐中国行”歓迎パーティー

 

2015年11月 第2回“后乐中国行”オリンピック会場の見学 
通称“鳥の巣”の前で 筆者(左5)

 

 

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