新時代を担う日中友好の架け橋に

日中国交正常化50周年記念コラム 第45回(たなかよしこ)

 日本と中国の国交が正常化されてから50周年となる本年、日中友好会館ではホームページとメールマガジンで「日中国交正常化50周年記念コラム」を連載いたします。

 日中交流に長く携わった方や、日中友好会館の各事業に参加された幅広い世代の方に、日本と中国に関わりのある事柄、随筆、これまでの日中交流のエピソードや、これからの日本と中国に向けての期待・希望などメッセージを執筆いただき、一年にわたって連載します。また、日中民間交流の拠点として貢献する日中友好会館の取り組みなども合わせてご紹介します。

 日本と中国のこれまでの歩みを振り返りながら、新しい友好関係の構築に向けたプラットフォーム作りの一助となれば幸いです。

 

出会いの楽しさ、別れの寂しさ

日中友好後楽会会員 たなかよしこ

 

 後楽会の定例行事の、月に一度の談話会で留学生の皆さんと話をするなかで、彼らが研究・勉強と多忙でも日本を身近に感じる機会を希望している事を知り、少しでもそのお手伝いが出来たらと、一緒に東京巡りを始めました。

 美術館や古い町並みを歩いたり日本の食文化にふれたりして、普通の人々の暮らしぶりを見て貰えたら更にお互いの交流が深まるのではないかと思ったからです。

 早春には越生の梅の花を楽しみ、吉川英治記念館を訪れました。梅は古く奈良時代に中国から伝わったもので、万葉集の花の歌の中でも2番目に多く歌われており、今の「令和」の年号も、この万葉集の梅の花の歌から引用されているそうです。古代から中国と日本は深いかかわりをもち、今にしっかりと繋がっている事を感じます。

 春の桜の花見、秋の紅葉、温泉等、皆さんと楽しむなかで、留学生の方にリクエストされて行った小金井公園は私にとって初めての場所でした。公園の桜は見事で、隣の江戸東京たてもの園はまるで宮崎駿アニメの世界の様で、皆で童心に還って写真を撮り合いました。

 私が日本を紹介するように、留学生の皆さんからは広い中国のそれぞれの地域の文化や食べ物など多くのことを教えてもらい、とても楽しい実りのある交流でした。

 2015年の北京への中国旅行では、元後楽寮生の家にホームステイをさせて頂き、(私の人生で初でした!)とても大切な思い出を作る事が出来ました。

 留学生の皆さんは、だいたい1年か2年位で帰国してしまいます。

 せっかく友人になっても、すぐに別れなければなりません。いつも一抹の寂しさが残りますが、留学生の皆さんが中国で素敵な人生を歩まれる事を心からお祈りしています。

コロナが収束したらぜひ中国に再訪したいと思います。

 そしていつか皆さんと又会える日が来る事を!!

 再見!

 

 

 

 

【日中国交正常化50周年記念コラム アーカイブ】