今どき北京はこう歩く・2025年度版
第4回

撮影:青樹明子

 史上最大の決戦にあたり、受験生はもちろん、社会全体が受験モードに入る。

 街は静かになり、住宅街の公園などで見られる、おじさんやおばさんたちの盆踊り、「秧歌(ヤンガー)」(田植え踊り)も自粛である。

「子供たちの勉強の邪魔をするなんて、私らにはできないよ」

 ということのようだ。

「あっという間の2時間だった」(映画「国宝」みたいだ)

 少なくとも、私が会った人のなかで「失望した」という感想は出ていない。

 この世界的大ヒット作品を生み出したのはいったい誰なのか。

提供:青樹明子

*「80後(パーリンホウ)」は中国の世代間ギャップを示す語。1980年代に生まれた世代を指し、一人っ子政策後に生まれ、一般的に「わがままで世間知らず」と評される世代。

青樹 明子

愛知県生まれ。ノンフィクション作家。
早稲田大学第一文学部卒、同大学院アジア太平洋研究科修了。
1995年より2年間北京師範大学、北京語言文化大学へ留学し、98年より北京や広州のラジオ局にて、日本語番組の制作プロデューサーやMCを務める。2014年に帰国。著書に『中国人の頭の中』『中国人が上司になる日』『日中ビジネス摩擦』『「小皇帝」世代の中国』『家計簿からみる中国 今ほんとうの姿』等。

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