「JENESYS2021」日中教育関係者オンライン交流
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実施概要実施日 : 2021年11月18日(木) 15:00~17:30 主 催 : (公財)日中友好会館 協力機関: 中国日本友好協会 参加者 : 小・中・高等学校の教員、教育関係者 中国側(四川省) 7名 日本側(大阪府教育庁) 6名 内 容 : 「アクティブ・ラーニング」をテーマに、日中の教員と教育関係者が事情・取り組みを紹介し、自由討論
実施方法: Web会議システム「Zoom」を使用したオンライン交流
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日中ともに“ウィズコロナ”の生活を余儀なくされ、学校でも授業形態の変化、行事や課外活動の制限など、児童・生徒を取り巻く環境は厳しい状況が続いています。しかしながら、教師・教育関係者はたゆまず創意工夫を重ね、この状況を逆手に取るように発展的な取り組みが行われています。また、児童・生徒自身にとっては自ら学び、問題を解決しようとする力を育む機会でもあります。今回は、このような機運の中で重視・応用されている「アクティブ・ラーニング」をテーマに交流を行いました。
日中共通の問題意識が多いことに驚嘆 日中の相互発表を中心に進められましたが、多くの参加者は自身の実践の経験と照らし、考え方や推進モデル、課題解決の事例に、思いのほか共通点が多いことに驚いていました。質疑応答や自由討論では、それをベースに発展的な意見交換を重ねました。また、相手の国でも同じ志をもって同様の取り組みがなされていることに励まされ、感激したとの感想を述べる場面も見られました。
共に考え・学ぶ=人と人との関わりがもたらすベネフィットに着眼 中でも関心が高かったのが「対話的な学び」「共同学習」です。グループやクラスで一つの課題を考えたり、他の人の方法や考えと比較することで、個人学習だけでは得られない新たな発見や意欲を促進することができる点を重視していました。また、助け合い、励まし合う中で、自信を持ち、課題を克服する事例も、日中双方で紹介されました。
ICTの活用でも、人と人との心が通う工夫を 1人1台のタブレット端末が支給されるなど、アクティブ・ラーニングの推進にICTの活用が不可欠であり、その工夫・発展が重要な位置を占めていることも、日中の共通点でした。そして、ここでも「人と人とがつながる」ことや「対面授業と同じように人間の温かみや思いやりに配慮する」ことを重視しているのが印象的でした。また中国では、農村にいながらも世界・国内の優れた教師の授業を受けることができる等、地域をはじめとする教育機会の格差を解消する目的で大規模な運用を行う取り組みも紹介されました。
アクティブ・ラーニングにおいて、“教師はコーチ(教练)” そう表現したのは、中国の教師。そして日本の指導主事も「ファシリテーターとして考えていく役割」、生徒が自ら考えるための援助をすることを強調しました。生徒と伴走しながら、推進モデルや優れたデジタル技術を有機的につなぎ、活かす要は、やはり教師であり、その役割を模索しながらも着実に発展させている自負がうかがえました。
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プログラム① 両国のアクティブ・ラーニング事情 概説 ・日本におけるアクティブ・ラーニング事情 ・中国におけるアクティブ・ラーニング事情 ② アクティブ・ラーニングの取り組み紹介 小学校・中学校・高等学校それぞれについて、 日中各1名が紹介 ③ 自由討論 2グループに分かれて質疑応答、意見交換 ④ 中国側代表挨拶 王占起 中国日本友好協会 副秘書長
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参加者の感想
【中国側参加者の感想】◆ 成都市 研究機関 教科研究職 アクティブ・ラーニングの人材育成目標設定から気づきを得ることができました。
◆ 成都市 小学校教員 「知る」「関連させる」「向き合う」「つなぐ」「振り返る」の5つのステップの学習法から大きな気づきを得ることができました。これまでの経験が呼び覚まされ、十分に自主探求し、 既知から未知を構築し、ひいては自己の学習成果を表現することができます。学生に合った学習パターンで、たいへん参考になりました。
◆ 綿陽市 高等学校教員 日本の同業者との交流を通じて、新たな知識を得ることができました。日本の同業者の方法を知ったことは、自身の教育実践や授業に役立ちます。もちろん、日本にも興味が湧き、一人の歴史教師として、日本は今、いったいどんな状況なのか、これまでの認識とどう違うのか、知りたいと思いました。
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【日本側参加者の感想】◆ 大阪府教育庁 指導主事 アクティブ・ラーニングについて、日本以外の国の取り組みを知る機会は今までなかったので、中国の取り組みを知ることができ、大変ありがたい時間となりました。特に、中学校の映像を観て、子どもたちが生き生きと話し合い活動をしており、教科横断での取り組みなど学ぶべき点が多くありました。また、他の国での教育活動を知る機会があれば参加してみたいと思いました。 日本は、一人一台端末の活用も昨年度整備されて、まだまだこれからという状況ですが、中国はすでに家庭での自主学習にも活用されており、大変参考になりました。 今回学ばせていただいたことを、今後の学校支援に活かしていければと思います。
◆ 大阪府教育庁 指導主事 大きな気づきとしては、日本の教育の本質と中国の教育の本質がほとんど同じだったことです。知識偏重、暗記の再生からの脱却、子ども全員の学びの保障、課題解決、探求学習など、私たちも日頃から重視している内容ばかりで驚きました。 今回だけではなく、交流をつないでいきたいと強く思いました。中国の先生が、「今回の交流会で終わりではなく、メール等で今後つながりたい」というようなお話があり、私も大賛成でした。メール等の連絡先を共有していただけるということで、この交流を機に、個人的にでも交流させていただきたいと思います。 |