新時代を担う日中友好の架け橋に

「日中植林・植樹国際連帯事業」2021年度中国大学生オンライン交流(地方間交流)(和歌山県―四川省)

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記念に残る、参加者全員での集合写真

和歌山県土砂災害啓発センター によるブリーフ

 

 

実施概要

実施日 :2021年12月20日(月) 10:00~13:00

主 催 :(公財)日中友好会館

協力機関:中国日本友好協会、

               四川省人民対外友好協会、

               和歌山県

参加者 :中国側 四川師範大学学生20名、

               日本側 和歌山県国際課、

                          和歌山県土砂災害啓発センター、

                          和歌山信愛大学教員・学生等

                                               (大学生 7名)

内 容 :

友好交流都市提携を結ぶ和歌山県と四川省の大学生の交流及び和歌山県のブリーフ、防災・減災に関する交流など

 

実施方法:

Web会議システム「Zoom」を使用したオンライン交流

 

 本交流は、日本と中国の友好交流都市提携を結ぶ地域の大学生・市民がオンラインで交流するもので、全4回のうちの第4回目として、和歌山県と四川省の間で行いました。今回の交流を通し、日中大学生が防災・減災への認知・理解と友好関係を深めるとともに、和歌山県と四川省の友好親善の促進に寄与することを目的として実施しました。

和歌山県・四川省がそれぞれブリーフ

 冒頭、和歌山県国際課より「交流会を通じて和歌山と四川省のつながりを理解し、未来の和歌山と四川省、日本と中国の懸け橋となることを期待している」と挨拶した後、和歌山県と四川省が締結した覚書やパンダが結ぶ友好関係、和歌山県の名所等について紹介がありました。続いて四川省林業・草原調査計画院が「四川省における林業治山技術の応用と発展」について講演を行いました。

「防災・減災」をテーマに日中大学生が英語で交流

 双方の自己紹介の後、信愛大学の学生が「2011年東日本大震災の地震の直後に子供たちが自ら高台へ避難し、助かったという『釜石の奇跡』」について紹介し、四川師範大学の学生2人は四川省の防災や減災の取り組みを紹介しました。その後、2つのグループに分かれてディスカッションを行い、中国大学生は日本人の防災減災意識の強さが生活の中にも活かされ、生活習慣の奥深くまで浸透していることを学びました。

土砂災害啓発センター オンラインツアーによる防災学習

 土砂災害のメカニズムや避難の大切さなどについて紹介を受けた後、土石流が起こる様子や砂防えん堤の役割を学ぶ実験装置をオンラインで見学しました。中国大学生は、このオンラインツアーを通じて、土砂災害について学び、危機意識を持つことができました。防災への関心が高まったコロナ禍の今だからこそ、防災知識が身につく良い機会となりました。

プログラム

①   和歌山県挨拶、全体説明

②   和歌山県によるブリーフ

  「和歌山県と四川省の交流について」

③   四川省林業・草原調査計画院による講演

   「四川省における林業治山技術の応用と発展」

      生態研究所所長 高級エンジニア 桂 林華

④   和歌山信愛大学との交流

      日中大学生による「防災・減災」についての

  発表、ディスカッション、交流の感想発表

⑤   和歌山県土砂災害啓発センター オンライン

  ツアー

      四川省人民対外友好協会による講評

 

 

参加者の感想

【中国大学生の感想】

◆ 和歌山県の紹介では、和歌山県とパンダで縁がつながっていることや、美しいビーチがあることを知りました。日本にはたくさんの寺があり、その寺院文化や精進料理について学びました。日本の大学生との交流では、互いに自己紹介をし、四川の火鍋を紹介するなど、互いの国の文化の特徴を知ってもらい、とても楽しく、たくさんの収穫がありました。特に、日本の大学生は可愛くて、とてもリラックスしているように感じました。

 

◆ 和歌山県の災害の映像を見て、大きな衝撃を受け、自分で体験したわけではありませんが、防災対策や防災意識の重要性を感じました。今回の交流で、土石流の形成、治山技術、崩落・地滑りについての基礎知識等、新しい知識を得ることができ、日中の植林・植樹での協力の成果について学び、植林・植樹を今後も長期にわたって実施し、発展させなければならないと思いました。

 講義では日中交流の成り立ちや成果について知り、普段触れることのできないたくさんの知識を得ることができました。初めて日本の大学生と交流しましたが、とても楽しく、国が違うからと言って距離を感じることはありませんでした。皆、共通の趣味があり、時間が許せば、彼らともっと交流したいと思いました。

 

最も印象に残ったのは、日本の大学生による防災教育の話です。どんな幸運な出来事、奇跡のような出来事も、その背景には人々の並々ならぬ努力があることを知りました。優れた防災教育を受けていたからこそ、kamaishi(記憶違いでなければいいのですが)で起きたことが奇跡と言われても、現地の人たちは、その努力を知っていて奇跡とは考えませんでした。防災教育の重要性がよく表れていると思います。 また、科学技術は人々の幸福な生活を保障してくれます。中国は日本の進んだ治山技術に学び、地震や土石流発生後の森林を治山技術で回復させ、成果を上げてきました日中両国が交流し、互いに学ぶことは、大変有益で、さまざまな面で互いに学び、人類の大事業の発展を推進することを願います。

 和歌山県に行って、美しい風景を見てみたいと思いました。講義では先生から、和歌山県について簡単な紹がありましたが、リゾート地だということで、とても魅力を感じました。日本の大学生たちはとても友好的で、可愛らしく、どちらもアニメが好きだという点で共通していました。もっと話をして、彼らと親しくなりたかったです。いつか旅行や学習などで日本を訪れ、実際に体験してみたいと思いました。魅力的な文化、進んだ科学技術を学ぶことは、私にとって大きな刺激になると思います。