新時代を担う日中友好の架け橋に

「JENESYS2020」日中高校生オンライン交流(東京都-江西省)

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短い時間の中で積極的に交流

 

中国高校生によるパフォーマンス

実施概要

実施日 : 2022年1月17日(月)

      15:30~18:25

主催  : (公財)日中友好会館、

      中国教育国際交流協会

参加者 :

九江市同文中学の高校生 20名、

東京学芸大学附属高等学校の高校生 29名

 

内 容 :

互いの学校や地域の紹介、グループ交流、スピーチ・交流、発表など

 

実施方法:

Web会議システム「Zoom」を使用したオンライン交流

 

 コロナ禍下で対面での交流が叶わない中、日本と中国の高校生がオンラインによる交流を行いました。本交流は、2021年の東京オリンピックに続き、2022年に北京冬季オリンピックが開催されることから、日中の高校生同士が、「オリンピック」への思いを紹介し合うほか、学校生活や趣味、スポーツ、文化等様々な分野での交流を通じ、相互理解と友好促進を図ることを目的として実施しました。

生徒代表挨拶、学校・地域の紹介

 中国、日本の生徒代表が英語で挨拶をした後、九江市同文中学、東京学芸大学附属高等学校について、またそれぞれの学校がある地域の概要について、日中生徒代表がPPTや写真を使いながら英語で紹介しました。学校行事や校内施設、課外活動等のほか、中国高校生は自然あふれる江西省九江市の名所や四季の景観について、日本高校生は校則や制服、柔道や弓道といった日本ならではの部活動等について紹介しました。

グループに分かれて直接交流

 参加生徒は日中混合の約10名ずつのグループに分かれて英語で交流しました。自己紹介では、好きなスポーツ・オリンピック選手・趣味や、それらを好きな理由等を紹介し、その後は自由に交流しました。学校で選択している科目、受験科目、校則、放課後の過ごし方、サマースクールでの体験等といった学校生活や学習に関係のあるものから、お互いの国の特色のある食べ物、知っている都市名について等、様々な話題について、PPTでの紹介も織り交ぜながら積極的に交流しました。

中国高校生によるパフォーマンス、日本高校生による発表

 中国高校生は、2008年の北京オリンピック開催時のキャンペーンソング「Beijing Welcomes You」と、同テーマソング「You and Me」を中国語で合唱するとともに、剣を使った武術や、琴や笛等の伝統楽器の演奏も披露しました。日本高校生は、2名の生徒より、2024年のパリオリンピックの新競技として追加され注目を集めている「ブレイキン(ブレイクダンス)」や、eスポーツで人気のオンラインゲームについて、PPTを使いながら英語で発表しました。 

プログラム

①   日中主催者挨拶

②   生徒代表挨拶

  中国高校生代表、日本高校生代表

③   学校・地域の概要紹介

  中国高校生代表、日本高校生代表

④   グループ交流

5グループに分かれ、自己紹介(好きなスポーツ・オリンピック選手・趣味や、それらを好きな理由等を紹介)や学校生活紹介のほか、フリートークを行った。

⑤   中国高校生によるパフォーマンス

⑥   日本高校生による発表

  教員代表挨拶 中国教員代表、日本教員代表

 

 

参加者の感想

【中国高校生の感想】

 ◆九江市同文中学 高校生

 日本人とオンラインで交流できてとても楽しかったです。今回の交流は学びが多かったです。今回の活動で双方の国の文化について互いに理解を深めただけでなく、両国の友情が深まりました。今回の活動は私達高校生にとって忘れられない経験となりました。

 

◆九江市同文中学 高校生

 日本の学生が礼儀礼儀正しく友好的だと感じました。日本のリラックスした学校生活や中国との違いを感じたほか、日中の文化の違いも知ることができました。「雨も風も乗り越えた親友同士、場所は離れていても心は一つ」。

 

◆九江市同文中学 高校生

 今回のオンライン交流は両国の学生の交流を促進するだけでなく、両国の文化について理解を深め、視野を広げ、英会話を高める効果がありました。最も重要なことは、日本人と友人になれたことです。いつか直接会って交流をしてみたいです。

 

◆九江市同文中学 高校生

 活動に参加して、中国の文化に更に自信を持ちました。このような活動をもっと実施し、他の国の若者にも中国文化を知ってもらえたら良いと思います。中国の若者の学習の状況を知ってもらい、学習面で交流や協力ができると互いの利益になると思います。

 

◆九江市同文中学 高校生

 今回私は初めてこのような文化交流に参加しましたが、とても楽しかったです。オリンピックについて理解が深まっただけでなく日本の文化や学生生活について知ることができました。このような活動は日中の友好を促進すると思います。今後もこのような活動が実施されることを期待したいです。

 

【日本高校生の感想】

 ◆東京学芸大学附属高等学校 高校生

 今回のイベントの大きな収穫の1つは、オンラインであっても、言語の壁を越えて会話し通じ合えると知れたことだ。その感覚を自身で体験できたことはとても貴重な経験になった。イベント後、私はとても充実感があったし、自分にとって、とても良い経験になったと感じることができた。お互いの文化の美しさを理解することが友情を築く第一歩であり、それがより楽しい未来に向かって手を組む第一歩になるに違いない。私たちの世代の交流の活発化が今後の友好的な日中関係の構築に繋がる。そう信じて、今後も交流を続けていきたいと思えた時間だった。

 

◆東京学芸大学附属高等学校 高校生

グループ交流では、「フィギュアスケートの羽生結弦選手がとても好き」と発表してくださった方がいて、日本の何かを好きでいてもらえることにとても嬉しい気持ちになった。一方で、グループ交流で余った時間があったので、私たちのグループから「ジェスチャーゲーム」をZoom上ですることを提案した。しかし、中国の皆さんは誰も「ジェスチャーゲーム」を知らなくて、私たちは「ジェスチャーゲーム」は世界共通のゲームだと思い込んでいたので軽く衝撃を受けた。住んでいる国が違っていても、お互いの国のことについて興味をもっていたり、共通認識がある一方で、文化の差異があることを実感し学ぶことができた。また、この文化の差異があるからこそ交流する意義があり、交流をしてそれを知ることが自分の視野を広げていく重要な手段とあると感じることもできた。また、交流の中で、九江市同文中学の皆さんがオリンピックに関する歌を披露してくださったことはとても私の印象に残っている。一人一人の歌唱力が際立っていて、剣技なども披露してくださり、オンライン上ではありながらも、まるでそこにいるかのような気分になった。

 英語の交流では、いくつか自分の中で反省点があったので、積極性や英語力を交流で学んだことを生かしながら向上させていきたいと強く思った。

 最後に、今後もしもう1度、九江市同文中学の方々と交流する機会があったら、ぜひお互いの学校を訪れて直接目を見てお話できたら嬉しく思う。

 

◆東京学芸大学附属高等学校 高校生

 今まで海外の学生と交流する機会はなかったため、今回このような行事に参加することができ、嬉しく思います。新型コロナウイルス感染症が拡大し、大変な状況の中何とか開催していただきありがとうございます。オンラインという形ではありましたが、中国の学生の方々と直接交流することで日本と中国での違い、共通項を身をもって感じられました。相手方の学校生活について聞くと学校の規模の大きさや学校で過ごす時間の長さなど我々の学校生活と大きく違い驚かされる点が多々ありました。逆に小説や音楽をはじめとして共通して触れ、知っていることもあり、違う国の異なる環境に暮らす者同士ですがつながりを感じることができました。ニュース等で感じる他国の印象にはよくないものもあります。しかし、国は国民が集まって成り立っており、相手への理解を深めたり良好な関係を築くには、人と人との交流が大切になると思います。中国という日本と関わりの深い国の同年代の方々と交流できたのは、我々にとっても貴重な、大きな一歩目でした。これをきっかけとして英語でのコミュニケーション能力を磨き、色々な国の方と交流し、互いの理解を深めていければいいなと思います。