新時代を担う日中友好の架け橋に

「JENESYS2023」2023年日中障害者福祉青年交流代表団フォローアップ オンラインセミナー

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実施概要

実施日時: 2024年3月13日(水) 14:20~16:30(日本時間)

参  加  者: 2023年日中障害者福祉青年交流代表団 団員等 28名

実施団体: (公財)日中友好会館

協  力: 中国障害者連合会

内  容: 障害者福祉分野に関するセミナー、質疑応答・意見交換

プログラム

① 在中国日本国大使館挨拶:永森 沢吾 参事官

② 中国障害者連合会挨拶:周 紅 国際部副主任

③ (公財)日中友好会館挨拶:荻原 芽 事務局長

④ セミナー

テーマ:「社会側の障害を攻略する!-民間団体の取り組み事例-」

講 師:加藤 さくら 一般社団法人障害攻略課 理事

④ 講 師:加藤 さくら 一般社団法人mogmog engine 共同代表

⑤ 質疑応答

 

プログラムのハイライト

本プログラムは2023年8月に訪日した中国障害者連合会及び関連機関に所属する青年がオンラインで日本の障害者福祉分野に関するセミナーに参加し、帰国後も引き続き日本の同分野への理解を深める他、日中関係者の友好関係を促進することを目的として実施しました。

 

セミナーでは、講師が自身のプロジェクトの起点を振り返りながら、「一般社団法人障害攻略課」など講師が参画する3つの民間団体の取組や、能登半島地震直後の活動などが紹介されました。

「障害がある子どもが生まれても絶望が継続しない世の中を創る」という信念の下、マチ・モノ・コト・ヒトという4つの観点からの障害の攻略について、幅広い取組の説明がありました。

参加者からは「マルチワークでどうバランスをとっているか」、「政府からの活動資金支援はあるか」、「デジタルリハビリツールの使用は地域制限があるか」、「アプリのアップデートに必要な資金はどのように調達しているのか」など、多くの質問や意見が挙がりました。

最後に講師からの「社会側の障害(絶望)は攻略して希望に変えられる」という、障害のある子どもを持つ親へのメッセージで締めくくられました。

 

参加者の感想

日本における企業のスポンサーシップの範囲は非常に広く、企業の社会的責任が大きいことが分かりました。講師が代表を務める(一社)mogmog engineのような規模があまり大きくない民間団体も、強力な企業リソースと技術サポートを受けることができるため、彼らの製品は非常に専門性が高く、手掛けている障害者用のお弁当など洗練されたサービスはとても素晴らしいと感じました。お弁当は科学的に研究開発され、味もとてもよく、市場化を助けていることを知りました。講師は、これまで複数の障害者支援団体で活動をしてきたと話されましたが、これは、日本には障害者のための民間団体が非常に多く、強力な存在であり、故に狭い領域に焦点をあて、深い研究ができているということを表わしており、素晴らしいと思いました。

 

今回のオンラインセミナーに参加し、講師の話に深く感動しました。講師は障害がある子どもの母親として自身の子どもの世話やケアに満足するだけでなく、社会全体の問題についても考えていました。障害のある子どもが生まれても、絶望が続かない環境を作るため、社会における障害児のさまざまな障壁を取り除くためのさまざまな活動をされています。バリアフリー化の重要性を社会全体に認識させ、障害者の苦痛を取り除き、障害者がより広い世界にでて、より良い生活を実現できるようにする。これこそが私たちソーシャルワーカーが持つべき精神だと感じました。

 

障害者の社会障壁を攻略するため、主に辛く苦しいリハビリをいかにゲーム化するか、嚥下障害をいかに克服し生涯を通じて食を楽しめる社会を実現するかなど、講師より紹介があり、また、情報プラットフォームの共有や企業との協力強化、社会的キャンペーンの展開などの方法で社会的障壁を取り除くための協力についても説明がありました。質疑応答では、参加者からセミナーのテーマについて的を射た質問が出され、セミナーに対する理解を深めることができました。セミナーは大変有意義なもので、障害者のための活動は、細部にまで注意を払い、障害者とその親族のニーズを十分に考慮し、作業方法とアプローチを革新すると同時に、すべての関係者が力を合わせ、質の高い開発を促進することが必要だと認識しました。