新時代を担う日中友好の架け橋に

「JENESYS2023」日本青年研究者訪中団

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実施概要

派遣期間 : 2024年3月10日(日)~ 3月16日(土)  6泊7日

派遣人数 : 10名(団長、団員7名、(公財)日中友好会館事務局2名)

実施団体 : 公益財団法人 日中友好会館

受入機関 : 中国社会科学院

内  容 :

  ・中国社会科学院訪問及び中国青年研究者との意見交換

  ・中央及び地方政府機関訪問、研究機関訪問・交流

  ・交流テーマ「ヘルスケア産業における日中協力」に関する視察

  ・中国の経済、文化、歴史等に触れるプログラム等

主な日程

3月10日(日)

PM 出国

 

3月11日(月)

AM 中華人民共和国外交部 訪問

PM 天壇公園 参観

PM 中国社会科学院日本研究所 夕食会

 

3月12日(火)

AM 中国共産党中央対外連絡部 訪問

PM 故宮博物院 参観

PM 中国社会科学院日本研究所 訪問・シンポジウム

 

3月13日(水)

AM 青島市へ移動

PM ハイアールグループ 視察

PM 青島オリンピックセーリングセンター・青島国際会議センター 視察

PM 青島市人民政府外事弁公室 夕食会

 

3月14日(木)

AM 青島市人民政府外事弁公室 訪問

AM 中国海洋大学 訪問・交流

PM 新華錦グループ養老院 視察

PM 青島ビール博物館 参観

 

3月15日(金)

AM 東麦窑村 視察

PM 北京市へ移動

PM 報告会

 

3月16日(土)

AM 帰国

AM 帰国

プログラムのハイライト

本事業では、中国社会科学院の招待により、日本の青年研究者を訪中派遣し、中国社会科学院をはじめとする中国の研究機関・政府関係部門等を訪問し、青年研究者及び関係者との交流を行い、地方都市の視察・参観等を通じて、中国についての多面的な理解を促進し、日中両国青年間の友好を深めました。

 

中国の研究機関及び政府関係部門等を訪問・意見交換

中国外交部を皮切りに、中国共産党中央対外連絡部、中国社会科学院日本研究所、青島外事弁公室、中国海洋大学等、中国の中央及び地方の政府機関や研究機関を訪問し、青年研究者や関係者と意見交換を行い、中国の外交政策や日中関係の現状、日中間の交流について理解を深めるとともに、若手研究者同士親交を深めることができました。

 

交流テーマに関する視察や北京・地方都市の視察を通じ中国を多面的に理解

 交流テーマ「ヘルスケア産業における日中協力」に関して、新華錦グループの養老院を訪問し、少子高齢化に直面する中国の現状を学んだほか、社会主義新農村建設政策の成功例である東麦窑村を視察しました。また、北京では故宮博物院と天壇公園、青島ではハイアールグループや青島国際会議センター、青島ビール博物館などを視察し、多方面から中国の現状を理解しました。

 

参加者の感想

◆コロナ禍の影響で2020年以来、中国は他国との人の往来を大きく減少させてきた中で、今回の日本からの訪中団が非常に待望されているものであったことを、北京、青島両都市で強く感じた。それは日中間の政治問題の存在などとは全く別次元の問題で、外国人に中国の現状を知ってほしい、日本の現状を教えてほしい、という思いを強く感じた。

社会科学院や中国海洋大学での研究者どうしの対話からは、中国人の日本認識と日本人の自国認識、また日本人の中国認識と中国人の自国認識の間に小さくないギャップがあることが分かった。日本語を話し、日本に関心を持つ中国人研究者ですらそうである(そして中国に関心を持つ日本人研究者である私自身もそうである)ので、相互の対面交流が途絶えた約4年間は、日中相互理解の観点からは非常に重いものであった、ということを改めて認識するに至った。

 

◆今回の訪問では、北京と青島の2つの都市を訪れる機会をいただき、北京では、外交部、中国共産党中央対外連絡部、中国社会科学院日本研究所、また青島では、ハイアールグループ、青島国際会議センター、青島外事弁公室、中国海洋大学、新華錦グループ養老院、東麦窑村を訪問し、短い期間にもかかわらず、中央から地方の基層末端の社会まで触れることができる貴重な機会を得られたことを実感した。また、今回参加した多岐の分野にわたって活躍する若手研究者の方々も、今回の訪問に多くの刺激を受け、交流活動を通して同世代の研究者とも知り合い、今後も連絡をとり合うことを約束しており、とても有意義であった。

他方、中国社会科学院日本研究所でのシンポジウム、青島の中国海洋大学での交流は、若い世代の研究者の交流の貴重な機会であったが、時間が短かった点が惜しまれる。

 

◆中国に対して漠然とあまり良いイメージは持っていなかったことや、日々の生活で中国に関する情報を収集していなかったため、中国についてはほとんど知らない状態であった。今回の訪問で様々な機関や立場の中国の方とお話することが出来て、中国側が考えていることや主張したい内容を直接感じることができた。また、中国の企業訪問や施設訪問では日本と中国の違いや中国の優れている点などを認識することができて、日本人として、研究者としてこれからどうすればいいのか考えさせられるきっかけになったと思います。将来振り返ってみると、今回の訪中が人生の中で大きなターニングポイントになっているかもしれません。

 

◆中国におけるヘルスケア産業の展開の一端について自ら見聞きしたり、中国外交部等の旅行や留学では訪問できない場所を訪問できたことは、大変貴重な得難い経験であった。また、中国社会科学院や中国海洋大学の研究者の方々と交流し、連絡先を交換できたことで、今後の活動にも活かし、根本的には日中の学術交流の活性化に資することができるのではないかと考えている。