日中友好を若い世代へ

 三代続けば末代まで続く」という言葉があります。初代が道を切り開き、二代目が道を均し、三代目が道を発展させることを言います。
 日中友好の師と仰ぐ杉本重蔵先生(初代)は国交正常化前から訪中し、日本工業展覧会を行うなど友好と貿易の道を切り開いてくれました。
 宮澤常悦先生(二代目)は1963年初訪中時、周恩来総理から「これからは君のような日本語と中国語が堪能な若い人たちが日中の懸け橋になりなさい」と、お言葉をかけられ、その言葉を胸に刻み、中国の技術発展のためにバイク・モーター・旋盤等の技術交流を行いました。
 三代目を自任する私は、名を水橋といいます。宮澤先生の中国の友人から「水素の懸け橋になれ」と言われ、現在水素燃料電池などの水素エネルギー分野で活動しています。

 さて、今回9月8日~12日の日程で、日中友好会館美術館にて、日中国交正常化50周年記念「周恩来と日本-日中国交正常化に貢献した人々」と題した写真展を開催いたしました。国交正常化50周年を盛り上げるべく、同じ志を持つ仲間とともに100%民間で組織された実行委員会を立ち上げました。
 写真展に合わせ、会期中は西園寺一晃「周恩来と日中国交正常化前夜」、木村興治「日中卓球外交史」、瀬野清水「中国駐在25年間の外交官が見た中国の発展の軌跡と今後の50年」、井上正也「岡崎嘉平太の日中友好事業」、羅悠真「李徳全の孫が語る周恩来の人物像」、王敏「忘れられない日本 忘れられない周恩来」、黄星原「なぜ日中友好の旗を!」と各先生方に講演をしていただきました。

 5日間と会期が短いにも関わらず、開幕式と7つの講演会の来場者約300名、オンライン視聴者約2,000名という多くのお客さまにお越しいただき、大変な好評を博しました。今回の写真展や講演を通じて、私も知らなかったことをいろいろ学ぶことができ、良い機会となりました。
 これからも国交正常化までの長い道のりや苦労を、写真や講演を通じて少しでも若い人達に伝えていければと思います。
 「三代続けば末代まで続く」この言葉を胸に刻み邁進します。

関係者記念撮影

講演会の様子

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