青年中国研究者研修(広東省コース)に参加して
【若手職員 体験記】
この度、当会館の若手職員K・Hさんが、 中国 広州市で開催された中国研究者のための研修に参加しました。
K・Hさんが広州での学び・生活を振り返り、所感や印象を綴った体験記です。

1. 全体の印象
私は、2025年11月16日から12月6日まで、中国文化旅游部が実施した「青年中国研究者研修(広東省コース)」に参加しました。
この研修は、アジア・アフリカ・欧州・北米・南米等、世界各地から23か国27名のメンバーが参加し、中国側が提供する講義・視察・ディスカッションなどを行い、中国に対する理解を深めることを目的としています。

今回の研修では、世界各国から集まった参加者と交流し、国際的な視点で意見交換できたことが大きな収穫でした。私と同じように中国を学び、 関わっている仲間たちと、 関心や目標を共有でき、 貴重な繋がりを得られた有意義な時間だったと感じています。
また、広州の方々はとても温かく親切で、 ホテルのフロントの方が娘さんを連れて部屋に遊びに来るなど、 そんな自由さに、 気さくで親しみやすい雰囲気を感じました。研修の先生は、 私が熱を出したときに身の回りの物を届けてくださり、 ほかにも多くの先生方が心配して連絡をくださって、 たくさんの優しさに支えられました。
2. 研修について
研修では「中国式現代化」をテーマに、講義・意見交換・視察を行いました。
講義は基本的に中国語で行われ、先生によっては英語で行われるときもありました。
テーマに沿った講義を聴講していますが、最も興味を持ったのは「大湾区の経済発展について」で、景徳鎮の陶磁器が主な輸出品だったようです。今年5月に訪中団の随行で景徳鎮に行き、景徳鎮の陶磁器について学んだので、繋がりを見ることができて興味深く感じました。
また、12月1日には、2025年読懂中国国際会議にも出席しました。本会議は、中国の発展理念や文化を世界へ発信し、国際社会との対話を深めることを目的とした国際フォーラムで、今回の参加を通じて、中国の文化産業や国際協力に関する最新の議論に触れることができました。


3. 広州の街
昼間は半袖で過ごせるくらい温かく、植物も豊かに生えていて、校内の湖では大きなアヒルが優雅に過ごしていました。研修にはテーマに関する視察も組み込まれているので、研修終了後にクラスメイトと観光するなど、学校の外でも広州の街並みを楽しみました。
毎回、中国の広大な土地と煌びやかな街並みを見ると、「中国に来たんだなぁ」 と感じます。このほかには、広州の街の人々の生活にAI技術の発展が溶け込んでいる様子も印象的でした。歩道では、 自動清掃ロボットが街を綺麗に掃除していて、車道では無人タクシーが何台も走っており、 それを実際に利用する人も多くいて、 先端技術が住民の生活の一部として機能している様子を実感しました。


4. 広州料理
基本的には滞在先(広州大学)の学食を利用し、時にはクラスメイトと一緒に美食巡りをしました。
広州タワー付近の「常来飯店」は何年もミシュラン店に認定されているようで、とてもおいしかったです。そのほかにも、鶏を丸ごと塩やスパイスで蒸し焼きにする「白切鶏」、タウナギの土鍋ごはん「黄鱔煲仔飯」など、王道の広東料理はもちろん、牛乳と生姜の化学反応でゼリー状に固まる 「姜撞奶」 や、米粉と紅麹などで作った真っ赤な蒸し料理 「紅米腸」 などのローカルな広東料理も全ておいしく、“食は広州にあり”とはこのことか、と納得しました。



研修の最後に、研修の成功を記念して参加者のみんなで金木犀の記念植樹を行いました。
今回のご縁を大切に、花が咲くころ、また思い出の広州を訪れたいと思います。

